第11話

「華さん!」




「ん?なんだ?」




「俺、もっと強くなりたいです。華さんを守れるくらい、強くなりたい」




「俺も俺も!」




「華さんに守られてばっかじゃ男が廃るぜ!」





海藤の言葉が引き金となり、次々とそんなことを言う皆。





私は少し寂しげに、薄く笑った。






「……私が守りたいから守ってるんだから、お前らはそんなこと気にしなくていいんだよ。つーか、私を守るなんて万年早いわ!!」





もれなく口を揃えて守るとほざいたやつ全員に渾身のラリアットをかました。




「俺怪我してるのにヒドイ!」




「華さんの鬼ー!」





ブーブー言うやつらを見て笑いながら救急箱を取りに行く。





「ほら、怪我したやつならべー!順番に手当てしてやっから!」




「「ハーイ!!」」





皆仲良く手を上げて列び出す。幼稚園児じゃねーんだから……





呆れながらもちゃんと手当てをしてやる。

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