帰省

第12話

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定刻通り新幹線は発車した。



グリーン車のドアが開き、わたしたちは切符が示す席に着く。


お父さんとお母さんが二人並んで座ったから、わたしは自然とすぐ後ろの窓側の席に腰を下ろす。

どうやら今のところ、わたしの隣は空席のようだ。



このまま、誰も来ないといいな・・・




わたしは座席を少しだけ後ろに倒すと、窓の外に目をやる。





バイバイ--------





過ぎ行く大都会の街並みにひっそりと別れを告げた。

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