第65話
チリチリと若月君が触れた所から熱を帯びる。
「っ……、」
声にならない。
抵抗しようにも身体に力が入らなかった。
彼はそんなアタシなんてお見通しのように続ける。
こんな若月君は知らない。
アタシは……知る事が出来なかったから、他のヒトに逃げた。
若月君がアタシ以外の誰かに触れるのを考えるだけで眠れなかったのを覚えてる。
でもそれは……アタシの思い違いだったの?
若月君の吐息が耳を刺激する。アタシはたまらず声を上げる。
「若月君っ、やめ、」
そう言った時、
「止めると思う?今度は綺を逃がしたりはしない。」
アタシの身体の中を熱い何かが走ったような気がした。
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