第48話
アタシは柏木さんがそこで笑うのが理解出来なかった。
「歩生君は彼なりに悩んでたの。学校建築なんて初めてだったし何度もココに来て図面を修正したの。」
「そう、ですか。」
そんな素振りを見せない若月君を当たり前だと思っていたけれど……。
「でもこの話を彼にしたら断わらなかったわ。むしろモノにしたかったのね。」
柏木さんがアタシを見るから軽く頷く。
「宇川さん、どうしてだと思う?」
「え?」
不意に顔を上げる。
柏木さんは微笑んでいた。
「歩生君は……ずっと貴女を見てたのよ?」
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