第46話

「ごめんね、急に呼び出しちゃって。」


「いえ、もう帰る所でしたから。」



柏木さんは自宅にアタシを招き入れる。



「え、料理まで作ってくださったんですか?」


案内されたダイニングテーブルには沢山の手料理が並んでいた。



「仕事が一段落したから久々に作ってみたの。早く座って、今ビール出すから。」



「でも作り過ぎじゃ……こんなに二人で食べられませんよ。」


アタシは指定された椅子に座る。


柏木さんはアタシに微笑むとコップにビールを注いだ。


「いいのいいの、宇川さんにはお世話になってるしね。どう、歩生君とうまくいってる?」


彼女の言葉にアタシはコップを落としそうになった。

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