第44話

―――――……


我に帰ったらアタシは腰を抜かしてその場に座り込んでいた。


だってあんな事されて冷静になんかいられない。


今思い出しても顔から火が出そう。


アタシ、


若月君とキスした!


アタシが悶絶していると、


「なんだよ、綺ここにいたのかよ!」


ドアが開いたと思ったら渓人が入ってきた。


「何で地べたに座ってんだよ大丈夫か?」


「う、うん。大丈夫。」


アタシは急いで立ち上がる。


まだ身体はなんだかふわふわしていた。



「若月さん帰ったのか?」


「う、うんそうみたい。」


「なんだよ、そうみたいって。」


渓人はアタシの顔を覗き込む。


そして、


「はーん、お前らここでエロい事してたんだろ!」



渓人を思いきり殴ってしまった。

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