第40話

「……アタシの事なんて好きじゃなかったくせに……、」


あの時、最後まで本人に言えなかった言葉をいま彼に伝える。



何処かでもう決定的な出来事がない限りアタシ自身が若月君に対して中途半端に関わってしまう。


彼から抜け出せてないアタシ、


彼に会うとせつなくなるアタシ、


誰かと付き合っていても本気になれないアタシ、


ずっと……彼を愛し続けていたアタシ。



若月君に恋するんじゃなかった。


彼のせいじゃないけれど……、


存在を知らなければこんなに何年も悔んだりしなかった。



どうしてここまで若月君に拘るのか……自分の心もコントロールできなくて、



苦しい。

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