第38話

これは……流れ的にマズイ。


「綺がこの前言った、何だっけ。」


若月君はテーブルに頬杖をつく。


「俺の事、過去だって……、そう言われた時あの一週間て真剣じゃなかったのかなって思って、」


まあ……アタシの事好きじゃなかったしね。

てか、今気づいたの?そんな事……。


アタシは小さく頷いた。


「あ、やっぱり?そうか……俺嬉しかったんだけどね。」


……?


「入学した時、隣に座ってた綺の事気になってたから。だから別れた時は……、」


「ちょっと待ってよ。」


アタシは彼の言葉を遮った。

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