第24話

それからアタシは尋問を受ける。


誰にも言った事のない若月君との関係を。


「始めから言え、知り合いドコロじゃないだろ。普通はお前を綺だなんて呼ぶかよ。」



「そうなんだけど……、」


「一週間だけでもその間は付き合ってたんだろ?」


「う、うん……」


「向こうも綺を好きだったんだろ?」



渓人の言葉にコップに伸ばした手が止まってしまった。

アタシが返事をしなくても渓人には態度で分かったと思う。



「……まあ、あの年代は色々あるわな。あれだけイイオトコだし。」



そう言って渓人はアタシの頭を優しく撫でた。


そんな姿を若月君に見られていたとも知らないでアタシは渓人の手を振り払えなかった。

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