HOTな彼女

第12話

――――……


「綺、あの若月歩生の担当になったんだって?」


明日のスケジュールの確認をしていると同期の前原渓人の声が背後からした。



「渓人、まあね。」


「凄いじゃん、若月歩生直々に綺を担当にって言ってきたんだろ?なに、知り合い?」



「……は?」


アタシは渓人のとんでもない発言に驚く。


「なんだよ、知らなかったのか?」


まさか、


若月さんが直々?


そんなはずはない。


この前彼もアタシを見て驚いてたもの。


「し、知らない。この話は元々柏木さんへのモノだったけれど彼女が……若月さんを推してきたから……。」



「ふうん、じゃあ別に知り合いでもなんでもないんだな。」


アタシは頷く。

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