君のこと 15
第86話
考えるより先に私の左手は千秋君の右腕に触れていた。
「あ、……ごめん。」
急いで彼の腕から離れた。
何をしてるんだろう。自分が発した言葉に今更恥ずかしくなる。
「わざと?」
「え?」
「俺の事試してる?」
千秋君は困ったように私を見ていた。
「試してるとかじゃなくて……、」
そう言って彼から視線を逸らすと隣に座っていた千秋君は少し私に体重をかけてくる。
頬に彼の唇を感じた。
どうしよう。嫌じゃない……。
「あの、ちあ……、」
「理屈連ねるよりお互い知った方がいいんじゃない?」
そう言って千秋君のそれは私の唇と重なった。
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