君のこと 14

第80話

それから私はメイクを落とすために洗面台を借りた。

フェイスシート持参してて良かった。クレンジングと化粧水が一緒になっているタイプ。

ずっとバッグに入れたままだった。

役に立つこともある。


「やばい、スッピンだ……。」


ちょっと千秋君に見られるのは恥ずかしい。


「なに、独り言で盛り上がってるの?」


鏡越しに千秋君と目が合う。


「あ、ねなのメイクしていない顔高校生の時みたい。」


え、そんなに幼いのかな。

顔を押さえると、火照っているのがわかる。


変に千秋君を意識してしまう。

千秋君が私の彼氏とかそんな事が大人になって待ってるなんて。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る