第69話
事務所の奥からエレベーターに乗る。
まさかこんな事になるなんて。
また千秋君の部屋に行くとか。
いやこの前のは私が泥酔したから。自分の意思で彼の部屋に行ったんじゃない。
……耳に拍動を感じる。隣の彼にドキドキし過ぎている。
「で、返事を。」
「へ、返事?」
「うん、さっきの。」
「千秋君、本気で言ってるの?」
「……まだ信じてないのか。結構扱いにくい性格してるんだね。」
……こんな性格になってしまったのは千秋君のせいだよ。
私が返答しないでいると、
「俺のせい、か。」
私はその言葉に思わず隣の彼を見てしまった。
「あ、当たり、その顔。そんな性格に支障きたすほど辛かったの?」
「……あの時は、ね。幼かったから。」
初めての告白と失恋を一瞬で体験したからダメージも強かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます