君のこと 12

第67話

「そんな、信じられない……、」

「そう?あからさまに態度に出してたんだけど。」


千秋君がそう言った瞬間また雷鳴が響く。

一瞬だけど照明が暗くなってすぐ灯りが戻る。

怖い。


「なんか外、嵐になってるね。さっきより酷くなってる。」

「あ…」


天候は回復するどころか酷くなる一方だった。

帰れなくなる。

腕時計を見ると19時前だった。


腕時計を見つめている姿を千秋君は見ている。



「もう帰るの諦めたら?」




サラッと彼はそう言うとソファから立ち上がる。

そして私がいる隣を通り過ぎるとドアにロックをかけた。



「車で送ってあげるほどお人好しでもないんだよね。」

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