「もうわかってると思うんだけど、ねなが好きだよ。」

「やだ、もうそんな……こと、え？」

「長澤さんが俺の事でねなが悩んでるって。」

私は思わず立ち上がる。

「な、何言ってるの？好きってどういうこと？」

「いや、そのままの意味だけど。」

「でも好きには色んな意味があるから、」

「恋愛対象って言う意味。」

恋愛対象!?

それって対象だから好き？

個人的にLOVEじゃなくて？

「……ねな、難しく考えていない？」

「そんな、おかしいもの。千秋君が私に好きとか言うなんて！」

千秋君は立ったままの私を見て困ったように笑う。

「あの時と逆転してるんだよね、今度は俺が告白してるんだけど。」

雨音が室内に響いて雷鳴がした。

まるで私の心とシンクロしているみたい。

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