第17話

近づく?どうやって?


そんなこと分かってる。

こんなぎこちない自分を千秋君に見せてはいけないことくらい。

だけどそれができていないから今苦しんでるのに。


だって誰にも興味無い、とか言われたら距離を縮めることなんてできない。


今自分は完全に公私混同してるんだ。


千秋君と私の間に少し沈黙の時間があった後バッグから着信音が鳴る。


私は彼に無言で頭を下げドア付近で通話ボタンを押した。

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