第18話

相手は少し焦った口調の涼子からだった。


「わかった、大丈夫だから心配しないで、直ぐに帰るから。」


内容はよく入ってこなかったけれどチームの槇村君が何かやらかした事だけは理解出来た。

通話を切ると急いで千秋君が座っているソファに戻る。


「あの、千秋さん、」


「帰るの?」


「すみません、ちょっと職場で問題が……、」


「こっちは何も解決していないのに?」


「え?」


千秋君は立ち上がると少し私に近づく。

それにちょっとびっくりして身体が固まる。


「こっちも結構な問題事例が発生してるんだけど。」


……千秋君、怒ってる?

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