「う、嘘っていうか……、」

「俺もしかして嫌われてるの？」

「は？」

「始めに言ったよね？担当代わる話もしたけど。塚原さんは大丈夫だって……、」

大丈夫ですよ、仕事に関しては!!

「あの、嘘をついたのはごめんなさい。でも千秋……さんを嫌ってるとかじゃないから……、」

むしろ嫌いになった方が楽なのに。

「そう、嫌われてはないんだ、安心した。」

え？安心した？

「高校の時に告白してくれたのに断ったからそれから今まで嫌われてたのかと思った。」

そう、私は彼に振られている。

だからその後は嫌いになった方が楽なのに。

嫌いになれない自分がいた。

今でもこうやって二人で会うと緊張して脈拍が跳ね上がる。

そんなの私だけなんだけど。

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