第6話
ちなみに、
理沙子の携帯電話にかけて、コール音を聞いている今、さっきとはまた別の理由で焦ってます……
なぜなら、
携帯電話の充電があとわずかだからです……
今、充電が切れる前に頼みの綱の理沙子が出てくれることを全力で祈ってます。
理沙子~理沙子~理沙子~
と、祈りを込めて理沙子の名前を呼び続けていると、
『はい?』
理沙子さん出タッ……!
そして、
「もしもしっ?!理沙子?とりあえず出てくれてありがとうって伝える前に、お願いがあるのっ!っていうか、こんな夜中にホント申し訳ないんだけどっ、今から理沙子の家行ってもいいっ?!そして、お金貸して欲しいんだけどっ!!理由はあとでゆっくりたっぷり話すからっ、とりあえず私を助けてぇっ!!」
充電が切れる前に……!
と、かなり焦りながら一気に用件を伝える私。
『は?アンタ何言っ……』
「とにかく!私には時間とお金がないのっ!今から行くから助けてぇ!お礼は後々たっぷりするのでっ!」
『いや、家に来られても困るんだけど』
「そんなぁっ~見捨てないでよぉ~!」
『違う。今、私、家じゃないの。ショップのコたちと飲みに出てるのよ』
「嘘ぉ……」
そんな言葉に、唯一の頼みの綱が切れた……
と、絶望に陥ろうとした瞬間、
『もうそろそろお開きだから、こっちまでこれるなら来て。話は後で聞くから』
さすが理沙子サマ!
もう、生きる神に思えてきたぁ……!
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