第7話

「すぐ行くっ!今すぐ行くからっ、場所教えてっ!」




理沙子の現在地を聞き、合流地点を決め、




「じゃあ、すぐにタクシーで駆けつけるからっ。何よりも先にタクシー代よろしくお願いしますっ!」




先ずはタクシー代が必要ということを伝えて、理沙子との通話を切った瞬間……




私の携帯電話の充電も切れた。





この時、充電切れという現実が、私を若干不安にさせたが、



やっぱり不安に浸っている暇もないので、



急いで駐車場に待たせてあるタクシーに再び乗り込み、




理沙子との待ち合わせ場所へ向かうように運転手さんに告げた。






そして、



再び走り出したタクシーは




約十分後、目的地で停車した―…





「理沙子ぉ~助かったぁ~本当にこのご恩は一生忘れないからぁっ」




無事に理沙子と落ち合い、タクシー代を立て替えてもらい、



無賃乗車を免れた喜びを、ハグという形で理沙子に表していると、




「ちょ……っ、わかったから離れて……ちなみに、アンタ、礼を言うならそこの人物にも一応言っておきなさいよ」




と、



理沙子が右を指差しながら言うので、




「??」




その方向を見てみると、





「!!」



「幸代ちゃ~ん、やっほ~」





相変わらずなテンションの塚本までイタッ!

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