82・家で仕事する二人‥三人に?
第82話
「ここがー」
「佳彦、これだとー」
リビングでスーツを脱いでネクタイ緩めて
「……」
間近で仕事してる佳彦はカッコいい。
あっ!勿論野山さんもカッコいいと思うけど…。
二人に珈琲が出来て声をかける。
「ココに珈琲置いてくからね」
「それでー」
「それでいい案かもな」
きっと聞いてないと思うけど気付いたら飲むよね…って思って置いた。
「よし!スタミナつくのを作ろうとっ」
材料を切って包丁の音と二人の声が混ざって賑やかになってる。
「華〜!珈琲ってあった。はい、悟」
「飲みたかったんだよ。丁度良い温度だな」
「それは良かったです」
材料を切ってフライパンに投入して行くときに声をかけられて答えた。
「あれっ?誰か来た?」
「俺が出るよ」
「うん、お願いね」
チャイムが鳴り佳彦が出てくれるから私は料理に専念出来ると思ったら急に気持ち悪くなったけど直ぐに治る。
「?何だろう。気にせずに作んなきゃ」
作ろうとしたら玄関が騒がしいから火を止めて野山さんと顔を合わせる。
「何だろう?騒がしい」
「まさかー」
野山さんの“まさか”の言葉に“まさかね?”って思いたいのに、佳彦と一緒に目の前に現れた人物に胃が痛くなる。
「
「別に来なくて良いし」
「野々、お前…」
二人とも呆れ返っていた。
佳彦は玄関で追い出そうと格闘していたけど高畑さんの方が一枚上手だった。
「はい、
「…ありがとうございます…」
渡されて早々に高畑さんも上着を脱いで二人に混ざる。
「……」
一人だけ夕飯の作りをしてリビングには三人居て…寂しくなったけど三人は仕事してるんだからそんな事思っちゃいけないのに…。
「華。俺も手伝うよ」
「佳彦!仕事があるんだから」
気分が沈んでいたら佳彦がキッチンに来て慌てて追い出そうとした。
「アッチは二人居れば良いし。俺の案はこれ以上出ないし、華ばかりだと不公平だろ?」
「佳彦」
お皿を出そうとして背中を向けてる佳彦に抱きついた。
「…ありがとう、佳彦」
「夫婦なんだし、協力するのは当たり前だろ?」
「うん」
リビングで佳彦の名前を呼んでるけど佳彦は無視してる…強者だな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます