70・これまでの事〜高畑目線〜
第70話
大学時代は男なんて要らないと思い過ごして来た。
男友達は居てなんぼと思っていたから作った。
「野々、紹介するよ」
「
悟の隣に立っていた男に目を奪われた。
「紹介するよ。俺の友達。中居佳彦」
「中居佳彦です。よろしく」
声のトーンも好みで全部が好みで一目で恋に落ちたのが分かった。
「高畑野々です。よろしく」
握手した時にガッチリとした手の安心感に心が浮き立った。
それから仲良くなるのに時間は
「
「悟なら2時限目からって言っていたよ?」
「そうか。サンキュ」
佳彦と呼び捨ても超えてこのまま付き合うとなると心が更に浮き立つけど佳彦に対して“好き”って態度は示していたけど佳彦は何もアクションを起こして来なかった。
「佳彦も野々もここの会社かよー」
「そうよ。そう言う悟だって」
「俺は家から近いしな」
大学時代から佳彦のお母様と馬が合わない。
結婚…なんてしたら負ける気は更々無いけどね。
「よっ…」
「部長、本当ですか?」
会社で佳彦を廊下で見かけたから声をかけようとしたら最近佳彦に可愛がられてる
「ま〜た、佳彦声をかけてんなー」
「……」
嫌な予感は的中した。
「沢井華です。よろしくお願いします」
「華、同期の二人だ。野々に悟」
大学時代から今の今まで女性に目をつけてこなかった佳彦が女を紹介した時点で負けた。
「高畑さん、ちょっと」
「はい。課長」
仕事しながら物思いに耽っていたら課長に呼ばれた。
「営業課の課長から伝言で、高畑さんも補助役だけど商品課に支障の無い様にと言う事だから最悪の手前の時に出動してもらう。それ以外は待機と言う形でお願いするよ」
「……分かりました」
私は、待機役の補助。
佳彦と同じ部署を希望したのに却下されて今の部署。
「……」
屈辱気分。
結局、私は佳彦の奥さんにはなれなかったけどあの
「化粧室、行って来ます」
ポーチを持って化粧室に向かった。
心はウキウキしていた。
「……♪」
今夜悟と呑みに行くって話を聞いたから途中から入っちゃうもんねー。
佳彦を介抱して、そのまま…きゃー…なんて事あったら笑って謝らなくちゃ。
楽しみだわ。
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