52・ちゃんと解決しました。

第52話

「ちょっと待ってー!!」

「何だ?急に」

「急にじゃない!コレは急じゃない!」


私は今お風呂に入ってパジャマに着替えて何故か佳彦の寝室にいる。


「母さん達が二人で寝るって言ってお前の部屋占領しただろ」

「なら、私はリビングで寝るわ。佳彦、ベットで寝て」


佳彦のベットで一緒に寝るなんてそこまで図々しくない。


「何でだよ。お前がリビングで寝ていて見つかったら怒られるの俺だぞ?」

「なら、

それなら私は床で寝る!!それなら一緒の部屋にいるでしょ?」

「華っ〜〜〜」


佳彦を怒らせました沢井華です。


「…俺と寝るのそんなに嫌か?嫌悪感するよな。お前はが好きだしな」

「はっ?佳彦こそ高畑・・さんが好きなくせに!私は野山さんの事何とも思ってないわ!」

野々・・は同期で同僚以外感情は持ち合わせてない」

「だって今でも名前で呼んでるじゃないの…」


私が嫌だって言ったって直らないのが良い証拠よ。


「これは癖なんだ!野々=高畑って思えば良い事だろ?何でそんなにこだわる」

「……っ」


好きな男性に大学時代一緒で私より付き合いの長い間柄なのは百も承知の女性の名前を呼ばないで!って言える訳が無い。


「華、理由を教えてくれないと俺だって癖で呼んでるんだ。俺ばかり責められる理由が分からない」

「……」


それも元妻で離婚した相手からそんな事言われたら気味悪いわよね…。


「その件は気にしない事にする。私が悪かったわ」

「華!理由があるから言うんだろ!理由を言え!」

「理由なんか無い!ただ耳障りなだけ!佳彦が私以外を名前でそれも付き合いが長いのだって分かってるわよ!」

「…華、お前…」


買い言葉に売り言葉で言っちゃったじゃないの!


「華、お前そんなに呼んで欲しく無かったんだな。今度から気をつけるよ」

「…いいわよ別に気をつけなくたって…」


何だか言い合ったらスッキリした。

前もこれで言い合った気がするけどあの時より

もっとスッキリした。


「後は?俺に何か言う事無いのか?」

「無いわ。別に佳彦こそ無いの?」

「…俺は追々言うよ」


そう言って視線を下に向けた。

何かある…佳彦の隠し事してる癖だ。


「…これで心置きなく寝れるわ」

「ほい。こっち」


ベットの左をポンポンと叩く佳彦。


結局、寝ないといけないのー??

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