36・プレゼン成功です!!

第36話

「よしっ、皆集まったな。始めるぞ、沢井」

「はい」


昨日のプレゼンを皆の前で発表すれば良い事。

緊張するけど昨日は二人高畑さんと野山さんに部長の方がよっぽど緊張した事に比べればどうって事無い!


「沢井華です。これからプレゼン始めます」


昨日を思い出してホワイトボードを使用して図案を見せ手元にある資料を元に説明していく。


「KYA会社の利益の同率は?」

「はい。同率はー」


部長の質問にも答えられ他の方の質問も答えられて私のプレゼンは終わった。


「はい」

「高畑、まだ何かあるのか?」

「はい。商品部としての利率は見込めませんわ」

「商品部としての利率は見込んで無い」


部長がピシャリと言い切った。


「なら何故商品部をプロジェクトメンバーに?」

「第三者の意見が聞きたかった。そして、それを元に商品化出来るかどうか知りたかった」

「……」


部長に痛い所を突かれたのか高畑さんは黙り込んだ。


「他に質問は?」


他に手が上がらなかったから部長は私のプレゼン資料を撫でて伝えた。


「沢井のプレゼンで以上だ。皆のプレゼンを持って会議にかける。選ばれた者は俺が直接伝える」


自分の資料をトントン机の上で重ねている時に声をかけられた。


「華ちゃん、良かったよ!おめでとう」

「ありがとうございます。野山さん」

「頑張った華ちゃんに珈琲を奢ってあげよう」

「ありがとうございます」


急いで自分の持ち物を片付けてホワイトボードを消している時に背後から気配を感じた。


「華、野山と珈琲を飲みに行くのか?」

「えっ?部長…?」


背後に居たのは部長で悔しそうな声だったのは

自分の気のせいかもしれない。


「野山さんが奢ってくれるって言うから。なら

部長も行きましょう?」

「俺は行かない」

「そうですか。なら私は行きますので」


誘ったのに行かないなら邪魔しないで欲しい。


「華ちゃん?終わった?」

「はい。今、行きます」


ホワイトボード消しを置いて部長からすり抜けて野山さんの所に行く。


「何でも良いよ。華ちゃん頑張ったから」

「ありがとうございます。その約束忘れないで下さいね!」

「忘れないよ。華ちゃんの為だからね」


ウィンクした野山に笑って珈琲を飲みに行く。

今回は会社内にある喫茶店。


「追加で生クリーム頼もっと〜」


楽しみ〜。

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