21・接待です〜山下様〜
第21話
「部長これは何ですか!?」
私は今、着物を着せられて部長と一緒に高級旅館に来ている。
どうしてこうなった?
「馬子にも衣装だな。よし、これで
「はぁ?」
訳も分からずに手を引っ張られて一部屋に行く。
「部っ…」
「ここからお前は俺のホステスだ。俺の側を離れるなよ。
「ホステス?偽名?どう言う事?」
「行くぞ」
佳彦が一言告げてからしゃがみ込むから私もしゃがみ込む。
「失礼します」
襖が開き中に居たのは60代位の男性が上座に座っており隣にはホステスの女性が居た。
「中居君、待ちくたびれたよ」
「遅くなりました。今夜私も楽しませてもらいます」
そう言って佳彦は立ち上がって部屋に入るから私も佳彦に着いて行き佳彦の隣に座る。
「気に入った子を連れて来たのか?」
「はい。俺の“お気に入り”を連れて来ました」
そう言って佳彦に紹介されるから慌てて三つ指を突いて頭を下げる。
「
「弓子か。まだまだ慣れてなく初々しいなぁー」
上座に座ってる男性が私を手招きするから体が
ビクッと反応してしまい慌てて繕うとしたら佳彦が笑って受け流す。
「またまた〜。山下様には“お気に入り”がもういるではありませんか。弓子は務まりませんよ」
「そうですわ。山下様の隣には私がいるではありませんか」
「そうだな。お前がいるもんな」
山下様の隣に座ってる女性がフォローに入ってくれた。
私だと場違いな気がするから高畑さんが適役な気がするのにどうして佳彦は私を選ぶの?
「弓子、注いでくれるか?」
「あっ、はい。中居様」
佳彦に偽名を呼ばれて慌ててお酒を注ぐ。
「ありがとう」
「いい呑みっぷりだね、中居くん」
「ありがとうございます」
山下様から言葉をかけてもらって答える佳彦。
「ねぇ、まだ呑めるでしょ?」
「あぁ、呑めるよ」
女性の太ももを触りながら答える山下様。
「弓子、もっと注いでくれるか?」
「あっ、はい」
佳彦に言われてお酒を注いでいき一気飲みをしていく佳彦に更にお酒を注ぐ。
「今日は楽しい会食だよ。まだ呑めるだろ?」
「はい、まだ呑めます」
会食の
「弓子、酒」
「はい、中居様」
心配なんだけど…。
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