19・また出会して…
第19話
さぁーてと、営業も回ってきたから次はデスクの上にある書類の片付け。
「……」
何気に増えてる私のデスクの上の書類。
この書類の束を見て吐きそうで気持ち悪くなる。
「何故?」
「朝倉さんが置いていったよー」
「…智子。報告ありがとう…」
智子も書類を捌くのは苦手だから報告だけで逃げる。
「…部長は?」
「部長ならまだ外に出てるわよ?」
「…あっ、そう…」
智子がまた教えてくれて仕方ないから座って書類を捌いていく。
「んっー…」
凝り固まったから伸びをする。
「沢井さん。お先です」
「お疲れ様です」
同僚が定刻になり帰って行く中私は帰れず書類と睨めっこ。
「じゃあね〜。ファイト!華」
「…お疲れ様でーす」
智子は合コンに行くのだろう格好でガッツポーズされて心を無にして送り出した。
「ダメだ〜。頭リフレッシュして来よう…」
椅子から立ち上がって珈琲を飲みに向かう。
前回飲みに向かったら
「!!」
「私でも良いでしょう?」
「
見ちゃいかない光景を目の当たりにした。
そこには二人が居て話し合いをして居てその場から逃げたかったのに足が縫い付けられたみたいになっていて動けない。
「!!」
高畑さんは私が来たのを気付いて佳彦が背中越しだから見えないのを良い事に、私を見るなり佳彦の腕に絡みつく。
「…大学時代、野々は
「!!」
えっ?はっ?唯一って何だっけ??
二人は付き合って居たの?
「……!!」
なら、佳彦の好きな人は
高畑さんって事?
「
「それでも、華を選ぶよ」
二人が何の話をしてるか分からないけど佳彦は私を今でも想ってくれてるって事?
「……」
佳彦は腕を振り解いて後ろを向き私と視線が合うけど驚いてなく真っ直ぐに私の所に向かい肩を抱き寄せる。
「高畑が何を言っても揺らぐ事はないよ」
「佳彦!その子じゃ役不足よ!」
「部…」
佳彦を見たら佳彦が私を見て微笑んで手を握る。
その手は『安心していい』と感じる暖かさ。
「
名前から苗字に変わってる…?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます