8・元夫の同期の立ち話

第8話

奥様・・が居ても佳彦とは友人・・よ?同期だし」

「お前、本当に感じ悪いわ」


二人野々と悟はお互い笑っていて私は一刻も早くその場を逃げたかった。


「相変わらずだな」

「……っ」


急に吐き気をもよおし気持ち悪くなっていき御手洗に行きたかったけど珈琲を飲み干し今は炭酸を飲んでるから少しはマシ。


「華。最近、体調悪くないか?」

環境・・変化・・があったからでしょ?」

「環境の変化?どう言う事?」

「!!」


高畑さんがそれに食いついてきたから慌てて口を抑えた。佳彦は、高畑さんにピシャリと伝える。


夫婦・・問題・・だ。野々・・には関係ない」

「それはそうだけども少しは役に立ちたいって思うじゃない」

「余計なお世話だ」


元夫婦・・・なのに、『夫婦の問題』って言ってくれる事嬉しい。

高畑さんは佳彦に好意を持ってるのは知ってる。ソレは結婚してから気付いた事。

佳彦がどう思ってるかは分からないけど。


「野々、夫婦の事なんだから邪魔しちゃダメだろ〜」

「五月蝿いわよ!親切で言ってるのよ!」


余計な親切ですから。

私達華と佳彦で乗り越えますから…って離婚・・していたー!!


「会議始められるか?」

「平気よ」


肩を落としていたら佳彦が気にかけてくれた。

優しいし、大好き!

あっ、でも離婚してた…。


「ありがとうございます。部長」

「華、無理すんな」

「はい」


高畑さんが指の爪を噛んで見ており視線があったら慌てて繕って貼り付けた笑顔で笑っていた。


「佳彦、行きましょう」

「あっ、あぁ。華」


手を差し伸ばされたけど断ったのを見届けた高畑さんがまた佳彦の腕に絡みついて歩いて行った。


「佳彦とぎこちなくない?」

「今、お互い忙しいからだと」


曖昧に答えたら野山さんが私の頭を撫でてくれる。


「わあっ」

「華ちゃん。心配事があったら言って?俺が佳彦に言ってやるから」

「ありがとうございます」


笑いながら会議室に向かった。


「続きを行う。野山から」

「はい。取引先のー」


野山さんの力強い意見を聞いていたらやはり営業のエースは一味ひとあじ違うと感じた。


「それで、そのクラウドは?」

「はい。最新版にしてありまして…」


部長佳彦と渡り合える同期で友人で。


「部長、私からも良いですか?」

「高畑、いいよ」

「はい。開発としてはー」


高畑さんも凄すぎる…。

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