第15話 西遊記?
あるところに、悪ガキ猿の孫悟空がおりました。なんやかんや色々あって、悟空は三蔵法師、沙悟浄、猪八戒と一緒に天竺を目指す旅に出て、あれやこれやの試練を乗り越えてきました。
そんな旅の途中で、悟空一行は金角・銀角という妖怪に遭遇しました。その妖怪たちは、呼ばれて返事をした者を吸い込んでしまう、恐ろしいひょうたんを持っています。悟空はあーでもないこーでもないと奮闘しましたが、結局は銀角のひょうたんに吸い込まれてしまいました。
悟空を無事に吸い込んだひょうたんを手にして、銀角は喜びの声を上げました。
「孫悟空、ゲットだぜ!」
金角がそばで手を叩きます。
「さっすが、マスターひょうたん。ただのモンスターひょうたんとは一味も二味も違うな。」
「よし、じゃあ、あのこまっしゃくれたジムのトレーナーに挑戦しようぜ。」
「その辺のやせいの奴らでレベル稼ぎは要らないか?」
「孫悟空なら、もともとレベルもわざもあるからいけるだろう。まずはチャレンジだ。」
金角と銀角は頷き合うと、ひゅーんと飛び立ち、因縁のトレーナーの前にやってきました。トレーナーも立派なひょうたんをいくつも持っています。
「今日こそ勝つぞ。もう、かたくなるしかできない俺たちじゃないからな!」
「はねるもできたじゃない。」
「う、うるさいな。とにかく、今日の俺たちはいつもと違うんだ、覚悟しとけ。」
銀角はひょうたんを構えました。
「ゆけっ、孫悟空!」
銀角がそう叫ぶと、銀角のひょうたんから孫悟空が飛び出しました。一方で、トレーナーのひょうたんからも、何かが出てきています。両者は見合って、バトルが始まりました。
孫悟空のにょいぼう!こうかはばつぐんだ!などと闘いは展開し、悟空はばったばったと敵をなぎ倒して、あっという間に勝利しました。初勝利に、銀角と金角は抱き合って涙を流します。
「くっ…少しはやるみたいだね。でも、私の後にはもっと強い人たちが控えている。彼らにかかったら、お前たちなんてイチコロだからな。」
金角銀角にやられたトレーナーは、悔しそうに言いました。金角と銀角はひるむことなく、力強い笑みを浮かべて答えました。
「分かっているさ。」
「おれたちのたびは、まだまだこれからだ!」
金角銀角先生へのご声援、ありがとうございました。次回作にご期待ください。めでたし、めでたし。
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