88・絶対渡さない

第88話

「少しお元気になられましたね」

「はい。ありがとうございます」


少しずつ起き上がられて今はベット上だが寄りかかって起き上がってる。


「はい。薬湯よ」

「ありがとう。ハイア」


“血を吐く”事も、少なくなり元気を取り戻していた。


「テリーのお陰ね」

「テリーが一人になっちゃうんだからね」


テリーを一人にしたくない一心で元気を取り戻して行った。


「ティス、王妃が面会を求めてる。どうする?」

「王妃?ヒナダリ様ね」


リンがティスの部屋に入って来ながらそう言ってベットサイドに座る。

 

「調子が悪いなら断れ。別にナニの王妃だからって会う必要もない」

「会うわ。こんな格好だけど平気かしら?」

「ティスは、どんな格好でも可愛いし綺麗だよ」


リンは笑って言ってティスは直感でもっと恥ずかしい事を言われると思ってリンの口を塞ごうとしたけど遅かった。


「一番綺麗なのはティスのだけどね」

「リン様っ!?何て事を言ってるのですか!!」


顔が真っ赤になっている所に頬にキスをする。


「リン様〜〜」

「可愛い。綺麗だよ。ティス」

「…お二人リン様にティス様、王妃ヒナダリを呼んでも宜しいでしょうか?」

「…構わないわ」


ハイアが扉を開くと王妃ヒナダリが立っていてカーテシーをして部屋に入って来て椅子に座った。


「お加減はどうでしょうか?王妃様ティス様

「気分は良いですわ、王妃様ヒナダリ様。こんな格好で申し訳ありません」

「…いいえ。構わないですわ」


リンがベットサイドに座っていてティスの側にいる事に王妃ヒナダリは羨ましかった。


「いつも仲睦まじく羨ましいですわ」

「ありがとうございます。リン様に大切にしてもらってます」


ティスは、リンを見てリンは微笑んだ。


「お話中失礼します」


ヤリーが入って来てリンは政務室に戻って行く前にティスの頬にキスをして戻って行った。


王妃様ティス様、失礼を承知で申しますわ」

「はい。何でしょうか」


王妃ヒナダリは立ち上がってティスを見る。


第一王子様カルティロス様解放・・してあげて下さい」

「…はいっ?」


王妃ヒナダリは、そう言った。


「第一王子様が王妃様ティス様を愛してるの知ってますわ」

「はい」


聞いていてティスは、絶対にこの王妃ヒナダリにリンは渡さない&絶対治してやる!と誓った。


「リン様は、私の夫です。夫をお間違えではないですか?」

「……っ」


黙ってしまった王妃ヒナダリだった。

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