76・第二王子登場です

第76話

「ねぇ?この格好は何?」

「綺麗よ!ティス!」


部屋にて白いドレスを有無を言わさずに着替えさせられているティスはハイアに聞くとハイアは笑って無言。


「ティス、支度出来…か?」

「…これはなに?リン様?」

「綺麗だ。ティス」

「きゃあ」


ティスを抱き上げる。


「リン様!」

「長い距離は無理だ。俺が連れて行くからティスは、そのままでいろ」

「何処に行くかー、教えてー!!」


テリーもおめかししていてカッコいい。


「神の前で誓いだ」

「はっ?誓い?待って待って!どう言う事?」

「神の御前おんまえで誓おう。ティス」

「…誓おうって。本当に?嘘よね?」

「まだ泣くのは早いぞ?」


涙が流れて来ていて涙をリンが舐める。


「もう、離さないと決めた。俺の王妃はティス…お前だ」

「……っ」


大扉が開いてリンの両親とリンの弟の第二王子とその婚約者だけの結婚式だった。


「初めまして。王様、王妃様。そして、

カミロティス・ナニ・ナウリラ王子様と婚約者様。このままで失礼します」

「良い。体調が優れない事は王子カルティロスから聞いている。ランティス嬢、そのままで」

「ありがとうございます」


王がそう言ってくれてランティスは、安堵した。


「この御子が王子ランティスの子か。よく似ておる」

「ありがとうございます。父上」


スヤスヤと眠っているテリーにティスはホッと安心した。

ほのぼのとした空気を裂いたのは第二王子カミロティスだった。


「兄上!何故そんな身分の低い女性を選ぶのですか!」

「カミロティス!お前がそんな口を聞く事は許してないぞ」

「私の婚約者も公爵筆頭令嬢・・・・・・だ!兄上の王妃が男爵令嬢・・・・なんて笑われます!!」


一番相応しくないと思っているのはティス自身が思っていた。


「カルティロス様、下ろしてください」

「ティス!お前は体調が芳しくない!またぶり返したら」

「大丈夫ですから。私を信じて下さい」


そう言われてリンはティスをゆっくり下ろし、

ティスは、綺麗なカーテシーをして挨拶をする。


「カミロティス王子様、心配なさって下さって

ありがとうございます。男爵令嬢・・・・ですけどカルティロス王子様を精一杯支えていけます様ご尽力をよろしくお願い申し上げます」


ティスは、そう言って第二王子カミロティスに笑いかけた。

ティスには、第二王子は、お兄ちゃん想いだと気付いていた。

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