68・関係ないと思いたいのに…

第68話

「そのがココに来たいと我儘・・を言い出して…」

って言い方が…」

「そう?王妃候補者・・・・・の肩書きを振りかざして明日・・入ってくるに名前要らないだろ?」

「明日?」


ティスは不安・・になってけど、“言い方”が気になってそれ所じゃなくなった。


「この部屋には入らせないから」

「平気よ?リン様」


ティスを一回立たせて自分の足を開いて足の間にティスを座らせて後ろから抱きしめる。



「俺が好きなのはティスだけ。俺を信じて?

ティス」

「リン様、信じてますから大丈夫です」


そんな“言い方”してるなら愛されてるのはだけだと思ってしまうティスだった。


「ティス、無事に産んでくれよ。でも、ティスの体も大事だからな」

「…はい。ありがとうございます」


手を絡めてティスの手の甲にキスをする。


「ティス、もう一回報告があるんだ」

「はい。なんでしょうか」


リンがもっと隙間のない様にキツくティスを抱きしめる。


「リン様?どうか…」

「…義母と姉を父親が手をかけて父親も自ら命を絶った」

「…えっ?」


自分の実家の事を報告されて頭が真っ白になり、視界がぼやける。


「モウからの報告だ。この時期に言うとなると

ティスの体に負担がかかると思ったんだけど…」

「…大丈夫です。家を出る時に父と…話せましたから」

「…そうか。でも、震えてる」


リンに言われまで自分の震えを気付かなかった。


「ティス、一人で抱え込むなよ?俺と赤ちゃんがお前の家族・・だからな!」

「リン様…ありがとうございます。でも、リン様は関係ありません」

「ティス!まだ言うか!!」

「何度だって言います!リン様は関係ないです」


家の事、赤ちゃんの事…リンには“関係ない”って言っておかないと離れた時一人で立っていられない。


「ティスは頑固者だし、意地っ張りだし」

「…っ」


呆れて“もう要らない”って言われるなら言って

欲しいと思ったけど心が痛む。


「それでも可愛いと、愛おしいと思うんだよ?」

「〜〜っ」


涙が溢れていたけどリンからは見えてないけど

リンは分かっていたからもっと優しくキツく抱きしめる。


「お前のママはパパの大事な姫君だから、お前が守ってくれよ?」

「リン様は…」

父親・・じゃないと言うんだろ?もう聞き飽きたよ」

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