66・お世話係は、大親友
第66話
「ティス、産まれる時は俺が側にいる!」
「居なくて結構です!」
荷物を運ばれて今だに怒っていたティス。
リンは、立ち上がってティスの側に座った。
「ティス、もう離したくないんだ。お前は俺の
モノだろ?」
「私は、リン様のモノだけど赤ちゃんは…違い…ますよ?」
「ったく。いつまで
リンが呆れ顔に言ってティスの頬を触りキスをしようとした。
リンとキスすると体がフワッと宙に舞うような心地よくなる。
「リン様、時間です」
「ヤリー…」
「ヤリー様!!」
ヤリーがいつの間にか居てティスはビックリだけどこれが“ヤリー”だなとも思った。
「ギリギリですよ?“カスロイル嬢”もお待ちですよ?」
「……っ」
ティスの胸がズキズキ痛むけどこれを気付かれてはいけない。
「ランティス嬢。ここは、“カスロイル嬢”は入れませんから大丈夫です!ココはリン様が許可した者以外入れませんから大丈夫です」
「そうなのですか…」
「?。妬いた?妬いた?」
「妬いてないから早く行ってくださいませ」
「もぉー、この姫君は」
プイッと横を向いたらグイッとリンの方を向かされてキスを落とされる。
「んっ…」
「俺の大事な姫君。行ってくる」
「…いってらしゃいませ」
涼しげな顔でリンとヤリーは部屋から出て行った。
ヤリーの見てる前で、キスを落とすリンに今だにドギマギする。
「リンに言わなくちゃ!!人前でキスしないでって!じゃないとその内って…外でしてたー」
ティスは、庭で抱き合ってしまった事を思い出して真っ赤になった。
「〜〜っ」
「あらあら。何を考えて真っ赤なのかしら?」
「えっ?…ハイア!」
前から声が聞こえて見たら大親友の姿が居た。
「ランティス・ヒョウ様、カルティロス・リン・ナウラリ王子様からお世話をお申しつけられました、ハイア・カルと申します」
「ハイアがお世話係?」
「はいって丁寧に喋るのは苦手よ〜。やっぱり」
「私とは対等にお願い!どうしてハイアが?」
「そんなの、逃げるの
「……」
ハイアとなら阻止しないと思った所が可愛あの気がするティスだったけど、ハイアに真面目な顔をする。
「ハイア!」
「なんでも来いよっ!」
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