62・居場所を、見つけられました

第62話

「秘密に出来なかった…」

「そんな命令されたら分かるに決まってんじゃん」


家に帰りハイアとお茶をしながら今日の事を伝える。


「でも、幸せだったんじゃないの?」

「正直に言えば幸せだったけど。本当は堕ろせば良かったのに…自分の我儘で…」

「ティス!赤ちゃんに向かってなんて事言ってるの!そんな発言いくらティスでも許さないわよ」

「…ごめんなさい」


ハイアは、言い切ってお茶を飲み干した。


「ところでよく帰れたね」

「あっ…うん。なんとかね…」


リンはティスに触れた事で少し暴走して赤ちゃんに気を遣って庭の死角で2人抱き合ってしまった。


「……」

「そんな冷たい目で見ないで!ハイア」

「もお、一層の事、バレてるんだからこのまま

甘えれば?」

「そんな訳行かないよ!リン様に関係なくこの先生きて行くんだから!」

「ってもうこの家もバレるんじゃない?」

「まさか…」


「いやいや、リン様に関係ない!」と思っているティスだけど一枚も二枚も上手うわてなリンに翻弄される未来しか見えてなく頭を振る。


「リン様に、関係ないんだから!生きてやる」

「おっー、頑張れ」


ハイアがどーでも良い感じで拍手してるからティスは、呆れた。

でも、この時間が何よりも愛おしかったし、嬉しかった。


「赤ちゃんの味方って言うかパパが分かって良かったね。おめでとう」

「ありがとうって言うの?これ」

「ティス?」

「いくら第二王子のサポートに回るからって王妃はちゃんとした家柄が相応しい。それにもし」

「もしなんて考えない!!リン王子はティスと

結婚出来なければ一生独身よ?」

「一生独身って…それはマズイじゃん」

「だからティス、リン王子を貰ってあげてね」


ハイアがにっこり笑ってお茶会が終了した。


「さぁ、もう寝ようか」


ベットに入ろうと思って寝室に行ったら誰かの気配を感じる。


「えっ?誰?」

「俺だよ!俺」

「!!」


見知ってる声に声が出ない。


「ティス、見つけた〜」

「リン様!!」


リンは窓から侵入してティスは居場所を見つけられてしまった。


「リン様…入るなら玄関から入って下さい」

「追い返すだろ?だから窓からだが危ないぞ?」


ベットに座ってるリンはティスを呼ぶからティスはそれに従う。


「お忍びでいいだろ?」

「良くありません!!」

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