48・使者として来たのは…

第48話

「急いで着替えないと、赤ちゃんが!」


お腹が、冷えていく気がしたから慌てて濡れてる服をお腹に触らない様に空間を作る。


「急がないと!」

「ランティス!貴女なんて格好をしてるの?汚い」

「お義母様!申し訳ございません。今すぐに着替えて参ります」


義母に頭を下げて着替えをしてこようとしたら義母に呼び止められた。


「ランティス、そこに座りなさい」

「あっ…はい…」


床に座り頭を床に付ける。

濡れた服がお腹にくっ付くのが分かりヒヤッとする。


「!!」


義母の足が頭に乗っかりギリギリ踏んでいてもう片方の足をティスの右手の上に乗っかっていた。


「貴女、をかかなかったんだって?」

「!?」


ラリーネが義母に告げ口をして義母のお仕置きが始まった。


「申し訳ございません。友人にたまたま会いまして」

「貴女の足で歩いてないわよね?図が高いわよ!!ランティス!」

「申し訳ございません」


義母の足がティスの頭にこれでもかと床に付けるけどこれ以上はいかない。


「まぁ、いいわ。これ以上やるとカルティロス

王子にバレちゃいますもんね」

「そうね。お義母様!カルティロス王子に嫌われちゃいます」


義母は両足を退かしてティスは立ち上がって自室に戻る。


「早く、着替えないと、赤ちゃんが」


お腹が底冷えしてる様な気がして冷たい。


「ーーっ」


お腹がギューと痛くなってしまい体を丸めた。


「赤ちゃん、頑張って。ママの側にまだ居て」


お腹を触り語りかける。

こんな時に頼れる人間がいない事がティスの心に傷をつけていく。


「ランティス!次は終わったんだろうね?」

「あっ!今行きます!!」


少し痛みが引いたので濡れてる服から暖かい服に着替えてエプロンを再び付けて自室から出る。


「ランティス!お茶がぬるいわ。早く温かいのを持って来なさい」

「はい!お義母様」


ランティスは、ポットを持って部屋から出て行ったら玄関がノック音された。


「あっ、はーい。どなた様でしょうか?」

「カルティロス・リン・ナウラリ王子からの言付けを承りました」

「!!」


リンの名前と言った声にティスは、慌てて玄関を開ける。


「ハイア!」

「元気かしら?ティス」


親友のハイアがリンの使者として来てくれた。


「ハイア!会いたかったわ」

「私もよ」

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