43・迎えにきたのは…
第43話
「ランティス・ヒョウ?」
「はい。侍女長」
洗濯物を干していたら侍女長に呼ばれて「ランティスに用がある客人が来てるから客間に通した」と言っていて去って行った。
その人は許可証も持っているらしく身体検査も問題なしと言っていた。
「誰だろ?私に用なんて…」
扉にノックをして向こう側の返事を待つけど返事が無いからゆっくりドアノブを開けて目を疑った。
「!!ラリーネ様!お義母様!」
目に飛び込んできたのはこの2人だった。
「どうして、お二人が?」
男爵家として早々城に上がれるものじゃない。
上がれるとしたら伯爵か公爵あたりだ。それも正式な許可証が無いといけないのにどうやってかこの2人は城に入り込んでいる。
「お父様が倒れたって言ってんのに何でアンタは来ないのよ!」
「カルティロス様がそちらに早馬を送ったと思うのですけど…」
「この親不孝者!!」
ラリーネが
「きゃあ!」
「ランティス!!お父様が倒れたって言ってんのよ?普通は、すぐ家に来るのが親孝行でしょ?」
「申し訳ございません。お義母様…」
髪の毛を引っ張られていて涙が
「ふん。さすが親不孝な女ね!親不孝を取り下げたいでしょ?ランティス」
「あっ…はいっ…」
ティスは、返事をせざるを得ない。
「なら、今から帰りましょう。その方が良いわ」
「お義母様!それは…」
「あら?行くでしょ?ランティス」
「今、支度して参ります」
「なら、早める様にしてあげるわ」
ラリーネが、そう言ってカップを持ち上げて立ち上がり義母が避けてソファーに座りティスの方を目がけてぶちまける。
「ほらっ、逃げないでいい子ね。ランティス」
「行ってきますのでお待ちくださいませ。
ラリーネ様、お義母様」
お茶で濡れた体は濡れていてるからティスは慌てて自分の部屋に向かう。
「ティス?」
「リン様!」
リンにびしょ濡れのを見つかってしまいリンの顔が引き攣り手を掴まれて執務室に入る。
「リン様!」
「誰にやられた!誰だ!」
両腕を掴まれて抱きしめられる。
「ごめんなさい。お義母様と姉が来ておりまして…」
「何?」
「リン様、一旦帰ります」
義母と姉に迎えに来られてしまった。
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