87・賑やかになりました
第88話
「ここにいますよ」
「小さい…」
病院に来ていて診せてもらってる。
小さい小さい私達の赤ちゃん。
「体を冷やさないように。無理せずに」
「はい。ありがとうございます」
写真を貰って診察が終わり診察室から出たら貧乏ゆすりしていて落ち着かない雅之が目に入るからクスッと笑ってしまった。
「真弥!大丈夫か?気持ち悪くないか?」
「落ち着いて。大丈夫だから」
隣に座って写真を見せる。
「ここに私達の赤ちゃんが写ってるよ」
「小さいな。俺達の赤ちゃんか…。恭一がお兄ちゃんになるんだな」
「うん。お兄ちゃんになるんだね」
雅之は涙ぐんでいたからまた笑ってしまった。
「まだ産まれてないんだから!早くない?」
「感極まっているんだ!名前決めような」
「うん。そうだね」
どんな名前が良いかウキウキする。
「真弥ちやーーーん」
「お義母様?!」
「真弥さん!!」
「そして、お義父様?!」
雅之のご両親が病院に駆けつけた。
「どうだったの?体調悪かったんでしょ?」
「はい。でも、大丈夫です。赤ちゃんでした」
「「えっ?!」」
2人とも驚いた顔をして嬉しがってくれた。
「真弥ちゃん!おめでとう!!お祝いよー」
「真弥さん!おめでとう!体調は平気か?」
「お義父様、お義母様、病院ですから…」
こんなに喜んでくれて嬉しい。
でも、病院だから少し静かにして欲しいかな。
「真弥、歩いていて気持ち悪くなったら言うんだぞ?」
「大丈夫よ。まだ悪阻ないから」
悪阻があるかないか分からないけど赤ちゃんが
無事に成長してくれるなら嬉しい。
「真弥ちゃん、食べれる時に食べましょう」
「はい。お義母様」
お義母様が居てくれて心強い。
「雅之…男はこういう時役に立たんな」
「俺は役に立ちますよ!立ってみせます!」
役に立ってるから心配しなくたって。
「いいよの。言わせておけば」
「そうですね」
お義母様と笑い合った。
「何食べたいかしら?」
「和食が、食べたいです」
「和食ね!あなたー?」
賑やかな昼食になりますね。
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