83・会いに来ました

第84話

あの後、恭一は甘やかされてグッスリになって

お家に帰って来た。


「なら、初夜しような」

「えっ!?まだ結婚してないからね」


恭一を寝かしたら早々にベットに連れ込まれて

何度も絶頂を味わってヘタリました。


「行ってくるよ」

「行ってらしゃい…」


コッチは腰が痛いって言うのに当の本人は爽やかで、ムカつくから激辛入れてやるんだからと誓った。


そして、白鳥さんがやっぱり気になるから白鳥家にお邪魔してます。


「白鳥さん、こんにちは」


側仕えがいるせいか喋らないから側仕えを一旦下がらしてもらって2人きりになった。


「さぁ、2人きりよ?」

「……バレていたのね?」

「当たり前よ。威勢がおかしかったから」


精神を患ってるなんて演技が上手い事。


「高田さんを本気で好きになったって事よね?」

「そこまでバレてる?」

「うん。バレバレ。雅之はどうか知らない」


白鳥さんが精神を病む真似をしたのは高田さんに本気で恋しちゃったからだと思った。


「さすが雅之が選んだ女だ事」

「ありがとうございます」

「嫌味で言ったのよ?嫌な女」

「白鳥さんも嫌な女ですよ?」


2人で言って笑い合った。


「今度こそ正仁は渡さないから。赤ちゃんの父親なんだから」

「愛おしい男性が出来て幸せですね」

「そうね。ありがとう」


白鳥さんは前に比べれば穏やかになった。

少しは精神を患ってるんだろうか。


「白鳥さん、また会えるかしら?」

「また会える?会いたくないわ」

「出産お祝いさせて下さいね」

「いらないわよ」


女同士笑い合った。

この時間が愛おしいと思える事が出来るとは思わなかった。


「どうぞ、食べて」

「いただき…うっ」


匂いで気持ち悪くなった。


「あらっ?悪阻つわり?」

「まさかっ…!!」


お腹を触った。

第二子?


「おめでたね。同じくらいに産むのかしら?」

「同級生ですね。もしそうならお手柔らかにお願いしますね」

「あなたもね」


再び笑い合った。

でも、本当に赤ちゃん?

そうなら恭一に妹か弟が出来る!嬉しい!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る