82・よろしくお願いします

第83話

あの後、白鳥さんのご両親が雅之のご両親とお祖父様に謝っていて愛羅さんと高田さんを連れて白鳥家に帰って行った。


「雅之、このお嬢さんと結婚するんだな」

「はい。草野真弥さんと結婚します」


今いるのは白鳥家以外のメンバー。


「愛羅さんには後日見舞いを行くとして…。真弥さん」

「はい!」


お義父様にまた何か言われるとビクッとしたら顔がフニャとなった。


「どうして言わないんだ!子供が居るって!」

「えっ?」


恭一を見てデレデレしていた。


「真弥さん。雅之にそっくりで、産んでくれてありがとう。」

「…いいえ…」


何だが認められてもらって嬉しい。


「恭一は、カッコいいもんねー」

「母さん!!」


お義母様が恭一を雅之から奪って抱っこした。


「なんでお前だけに慣れてるんだ!」

「そりゃあねー。前々から知ってましたし」

「ずるいぞ!!」


お義母様とお義父様が言い合ってる。


「雅之…これ孫争奪戦?」

「そうだな。母さん、父さん、じいさん」

「あらっ。私は認めてるわよ」

「わしもじゃな。両親を引き裂く訳にはいかん」


お義母様とお祖父様は賛成してくれた。

後はお義父様の意見だけ。


「真弥さん」

「はい」


再び名前を呼ばれた。真剣な目つき。


「雅之をよろしく頼む。危なかしい息子だ」

「はい。こちらこそよろしくお願いします」


お義父様から承諾を貰えて一安心した。


「結婚式は2人で考えて写真だけにする」

「何を言ってるの?お色直しは最低でも10回!」

「!?」


お義母様…そんなお色直しは勘弁です…。


「2人とも夕飯食べて行くでしょ?恭一は見てるからお風呂入ってらしゃーい」

「ありがとうございます」

「じゃあ、よろしく」


恭一を巡って3人が言い合っていて恭一が笑ってる。


「3人、恭一にメロメロだね」

「あぁっ。じいじバカとばぁばバカと大じいじバカだな」

「もう、そんな言い方」


ソファーに座ってやっと気が抜けた。


「お疲れ、真弥」

「雅之もお疲れ様」


2人とも労ってお互いにキスを送った。

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