79・ご挨拶…?

第80話

「………」


雅之の実家に来たのはこれが初めてでお屋敷ですか?って思う程大きい。


「父さん達いるだろ?」

「雅之様、お帰りなさいませ。はい。リビングでお待ちです」

「お邪魔します。草野真弥と申します」

「草野真弥様ですね。伺っております」


礼儀正しい執事さんが頭を下げるから私も下げようとしたら雅之に止められた。


「草野様は雅之様の奥様にあたる方。我ら使用人に頭は下げないで下さい」


使用人の方達に私が雅之の“奥さん”って思ってくれる事にビックリした。


「俺の嫁を、連れて行くって言ったからな」

「…ありがとう」


ここでも雅之に守られていて私も雅之を守りたいのなぁー…って思ても…。


「雅之遅かったって、なんでそこにお嬢さんが

いるんだ?」

「雅之、今日は愛羅さんとの結婚報告だろ?」

「お祖父様、父さん。結婚報告しに来ましたよ」


初めて見たお祖父様と再び会いましたお義父様。


「初めまして。草野真弥です」

「……」

「雅之!愛羅さんではないじゃないか!」


お祖父様は反対。お義父様は無視。


「雅之、私との結婚でしょ?」


ゆったりとしたワンピースで現れた白鳥さん。


「お前と結婚するとは言ってないぞ?」

「雅之!」

「俺は草野真弥さんと結婚する為に来たんだ」


雅之が3人に向かって言ってくれた。


「私のお腹に貴方の赤ちゃんがいるのよ!」

「雅之、そんな子に育てた覚えはないぞ!その女がたぶらかしているんだろう!!」

「……っ」

「俺の子供じゃない。だから父親にはならない」


雅之ははっきりとそう言うのだけども3人は納得しない。


「雅之、お前の子供かどうかそんなのは関係ない。白鳥と井口の後継者を愛羅さんが身籠ったんだ」


雅之のお祖父様がそう言って唖然とした。

子供は後継者としてしか見てないの?


「爺さん、俺は別に後継者を望んでない。愛おしい妻の可愛い子供として育ててる」

「どう言う事だ?」


雅之、恭一の事そう思ってくれていて嬉しい。

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