71・日課にしたい
第72話
〔後は俺がなんとかするからお前は心配すんな〕
そう言われて昨日は終わったけど何とかするってどうするんだろう。
だって白鳥さん、雅之の子供って信じて疑わないし私だって譲れないから雅之の両親の前で「決着つけましょ」って言ったけど…うーん。
「百面相だな。ククッ…」
「はっ!おはようございます。社長」
慌てて立ち上がって頭を下がる。
会社に私生活もってくるなんて最低よね!!
「社長、申し訳ございません!」
「何を考えていたのかなぁー?」
にっこり笑ってる社長の顔が怖い。
「頭の中に入っていいのは俺と恭一だけだ?」
「他の事も…」
「ダメに決まってるだろ?」
「社長が社会人としてどうかと思いますわ」
宮城さんが更に笑って言ってるから怖い。
「草野さん、後でお話がございます」
「……はいっ」
これ怒られるパターンだよね。
私が悪いから仕方ないのですけどね。
宮城さんと一緒に部屋でお茶してます。
「真弥さん、お茶菓子美味しいでしょうか?」
「美味しいです。宮城さん、先程はすみませんでした!!」
「あらっ、人間ですもの。間違いがありますわ。
次、気をつければ良い事ですわ」
「はい」
「奥様はいいのですよ。問題は社長ですわ」
「雅之ですか?」
雅之こそしっかりしてるイメージなんだけども。
「奥様の前だとダメ人間ですわ。他の人間には冷酷冷徹なのですけども」
「…分かる気がします」
大学時代からそうだった。興味ないものに対して冷徹だった。冷酷な部分は見た事ないけど。
「奥様という甘える存在が出来てるからその分
仕事が捗るのでいいのですけどね」
「仕事が捗って何よりです」
休憩時間いっぱい心ゆくまでお茶をした。
雅之にとって甘えられる存在なら嬉しい。
「ただいま。真弥、恭一」
「おかえりなさい。雅之」
「パパ、おたえりなしゃい」
玄関で迎えるのが日課になりつつあるのが嬉しい。
「抱くのは後だろ?」
「そんな事思ってないわよっ!!」
なんでそっち方面に持って行くのかしら?
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