67・約束して…

第68話

「雅之の体はいい体よね。草野さん?」

「……」


私は雅之以外の男性は知らない。

雅之はモテるから白鳥さんを抱いた事があるかも知れないけど。


「私と抱き合ったのよ?聞いてるかしら?」

「聞いてます。白鳥…さん…」


泣いちゃダメだ。

抱いたかなんて本人に聞けば言い事なのに結局

聞かずに雅之と大喧嘩した。


「真弥、俺に抱かれてるのに考え事か?」

「あんっ、ごめっ…きゃあ」


グッと奥までもうこれ以上入らないのにキツキツに攻められる。


「あっ、ああっ…」

「考え事出来ない様にイケよ。俺の愛おしい妻」

「雅…之、お願い…これ以上…イッ」


もう、体力的に限界が来ているから早く雅之を

感じたい。求めて欲しい欲求にかられている。


「真弥、何回注げば赤ちゃん出来るだろうね」

「んくうっ、まっ…」


あれから何回も抱かれて注がれて麻痺してる。

拒絶しちゃったのは大学時代を思い出したから。


「雅之、雅之、愛してるわ」

「真弥、俺もだよ」


キスを交わして手を絡めてお互いにイク。


「まだ私の中にいて…雅之をまだ、確かめたい」

「真弥、ずっと、いるよ」


この夢の様な時間が覚めないで欲しいけど現実に戻らなくちゃいけない。


「ねぇ、雅之。聞いていい?」

「答えられる事なら」


聞きたかった。むしろ聞きたい。


「白鳥さんを…抱いたわよね?」

「!?」


雅之が目を大きく開けて固まったから抱いた事があると確信した。


「それは大学時代?」

「それはない。大学時代は真弥と付き合っていただろ!浮気は絶対ない!」

「なら…私と離れてる間?」

「!!」


固まったからそうだろうと感じる。


「雅之は嘘がつけないわね」

「そうかもしれないけどお前と会うようになってからはないぞ!」


もう、安易に“抱いた”って言ってるからね。


「雅之、約束して?」


布団で体を隠し雅之の胸に頭を乗っける。


「私以外抱かないって」

「それは当たり前だ。真弥以外欲しくない」


雅之が私を抱きしめる。

その言葉信じるから、私を裏切らないで。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る