50・暴露!?

第51話

「私は、納得してないわよ!!」

「白鳥さん!!」

愛羅あいら!!」


白鳥さんが勢いよく入って来て私は慌てて腕の中から抜け出したいのに抜けれなかった。


「雅之!!離してっ」

「何で?やっと想いが通じたんだんぞ?もう離さない」


そんな甘い雰囲気、今は要らないからね!!


「お祖父様達が今、協議かけてるわ!」

「真弥を連れて父さんに近い内に話すつもりだから別に関係ない」

「……えっ?!」


危うく耳から素通りしそうになったわよ!!

急に地雷仕掛けないでくれないかしら?


「雅之!?どう言う事?」

「言った通り。一緒に父さんに会ってもらう」

「いやいやっ…。私、無理だからね!」


お父様に会うなんてド緊張しすぎて何を喋って良いか…。


「隣に居てくれればいい。俺の側で」

「雅之…」


雅之が私の手を絡めて手の甲にキスをしてくれたから少しは緊張が解けた。


「そう…ならもう言っても言いんじゃないの?」

「白鳥さんっ!!」


そうだ!!白鳥さんの存在一瞬だけど忘れていました!!


「愛羅?何を?」

「あらっ?知らないの?」

「知らない?」


何か嫌な予感がする。

白鳥さんの事だからまた嫌な事をぶちまけそうな気がするのは気のせいだと思いたい。


「白鳥さん?」

「草野さん」

「はい」


雅之の事じゃなくって私の事?


「ねぇ、雅之」

「何だ」


白鳥さんが一歩一歩私達に近付いて雅之の側に近寄り雅之が私を抱きしめていたけどほどいて後ろに隠す。


「貴方達って赤い糸でも繋がってるのかしら?」

「何が言いたい!愛羅」

「あらっ、怒らないでよ!」


白鳥さんが笑って私を見る。


「草野さんっていつ恭一君を身籠みごもったの?」

「ーーーっ」


心臓がバクバクして早鐘を打つ。


「ねぇ、いつから?」

「愛羅?何を言ってる?」


いつから?

大学在学中に喧嘩が多くなり噂が出回って卒業して更に喧嘩別れしたその直後だった。


「ねぇ、いつから?」


白鳥さんの悪意ある質問に答えたくないけど答えないといけないの?

答えたらバレちゃうよ…雅之に。

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