32・3人の一コマ

第33話

結局、宮城さんの年齢が分からずに宮城さんはスケジュール帳を開いて私を見た。


「会食・会合が続きましたので2日間お休みさせます。真弥さん、よろしくお願いします」


といって爽やかに帰って行った。

なので、雅之が起きても良い様に軽い軽食を作っておこう。


「あっ!お迎え行かなくちゃ」


時間を見たら夕方になっていて恭一のお迎え。

慌てていたからお財布しか持って行かなかった。


「お待たせしました!!」


シッターさんに預けている所はここのマンションの1階。


「大丈夫ですよ。恭一君、今日もいい子でした」

「ありがとうございます」


寝ちゃってる恭一を抱っこして同じフロアにスーパーがあるので買い物をしようと思って買い物をする。


「雅之の好きな物作ってあげよーと」

「真弥!!」

「?」


スーパー店内で私の名前を大きく呼ぶ声。


「雅之!?」


寝てるから今のうちにと思ったのに息を切らして私の所に来て抱きしめる。


「雅之!?どうしたの?」

「起きたら誰も居なくって携帯は家で鳴るし…」

「あっ!忘れてた」


起きてる雅之を、見るのは久しぶりだから嬉しくなって笑ってしまう。


「恭一、抱っこさせろ。ずっと抱っこしてない」

「はい、はい。どーぞ。パパ」


なんの躊躇ためらいもなく言葉が出た事に自分でも驚いたけど雅之は満面の笑顔だった。


「愛おしい、奥さん?今日はなに?」

「雅之の好きな物にしようと思ってる」

「ヤッター!!」

「連日お疲れ様。旦那さま」


他人から見たら普通の親子に見えてるだろうか。


「ふぅー、終わった」

「じゃあ、帰るか」

「うん」


買い物袋もさりげなく持ってくれて片手に寝てる恭一で片手に買い物袋。

やっぱり男の人だなって感じて眩しく思う。


「楽しかったからまた買い物な」

「そうね。また買い物付き合ってね」

「恭一にお菓子だな」

「買いませーん」


お帰り。雅之、待っていたよ。

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