第21話

でも、それを見て蘭ちゃんは…




「フフッ★いい気味♪」




そう言って笑ってる…




でも美玲ちゃんも負けずと言い返す。




「あーら。何言ってるのかしらぁ!?さっきの私と優樹君の距離を見た!?あーんなに近ずいても私のこと振り払おうともしなかったじゃない!本当に嫌いな相手なら振り払ってたはずでしょ!?それにきっと今の距離感で、こう思った人もたくさんいたと思うわ!“今までは佐々木さんの一方的な猛アタックだったけど今は違う。きっと優樹君と佐々木さんは本当に付き合い始めたんだなぁ”ってね!さぁ!どうよ!何か言ってみなさいよ!美穂!」




「…」



私は何も言えなかった…



だって美玲ちゃんの言ってることは、もっともだから…




でも蘭ちゃんは…



「それは優樹が…「お黙んなさい!私は美穂に聞いてるの!どうなのよ。美穂!」



蘭ちゃんの言葉を遮って美玲ちゃんが言う。




「…」




やっぱり言い返せない…


だって美玲ちゃんの言ってることは間違ってはいないから…




そんなことを考えてた時だった。




女の子が美玲ちゃんの後ろに現れて美玲ちゃんの頭を軽く叩きながら言う。




「こ~ら!美玲!お友達いじめちゃだめでしょー!?」




「はぁ!?この子達と私が、いつ『お友達』になったわけ!?」



美玲ちゃんも負けずと言い返すけど、その子は普通に美玲ちゃんをシカトして言う。



「ごめんね?美玲が……ねぇ!そういえば、あなた達って何ちゃんと何ちゃん!?美玲と同じ学年の子よね?」





そう聞いてきた、その子はすごくかわいい子だった。

長くてストレートな髪はハニーブラウン色で目も同じ色をしてた。


肌は童話に出て来る、お姫様みたいに白くて、それに栄える赤い唇。


それでいて背は背の高い美玲ちゃんと同じ位あった。

まるで人形のような人だった。


ただ、その子はとても童顔で普通に見たら中学生。

見方によっては小学生にも見えかねない位だった。





私はその子のかわいさに圧倒されていた。

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