「私が優樹君を好きなのは知ってるでしょ？確かに蘭子の言ったとおり、あなたと優樹君は幼なじみで、お互いのことをよく知ってるかもしれない。でも、それって、お互いの欠点もよく知ってるってことでしょ？それに蘭子は『美穂ちゃんも顔はかわいい方だ』って言ってたけど確かにあなたはかわいい方かもしれない。だけど私があなたより劣ってるなんて思えない！顔もスタイルも私の方が上よ！！だから、あなたに優樹君は渡さないわ！！」

一方的にそう言うと美玲ちゃんは私の話も聞かずに、さっさと屋上をあとにした。

―――私はその姿をじっと見つめることしかできなかった―――…