第16話
「ダーイジョブだって!美穂ちゃんだって普通よりかわいい方だし第1優樹とは幼なじみ!絶対、美玲より優樹の事いっぱい知ってるって!」
「…でも…!私かわいくなんかないよ…それに…ましてや美玲ちゃんになんてかなう訳ない!!…それに……きっと青山君だって美玲ちゃんのこと好きだよ…!」
「!?はぁ!?」
「…だって…美玲ちゃんに、くっつかれたり腕抱かれてても嫌そうじゃなかったし…」
「…だ~か~ら~!それは―――優樹が鈍感なだけだって!第1仮に優樹が美玲のこと好きだとしても本性知った自体で愕然とするって!化けの皮なんて、そうもつもんじゃないんだから!それに美人はすぐ飽きるっていうしね!とにかく!私はなにがあっても美穂ちゃんの味方だからね!美穂ちゃんと優樹の恋、応援するからね!だから美玲になんかに負けず早く優樹とくっつきなさい!」
「…うっうん…!」
結局それから私は蘭ちゃんのペースにハマってしまって結局いいたいことをほとんど言えないまま屋上をあとにした。
―――次の日の放課後―――
教室に美玲ちゃんが来た。
美玲ちゃんとは今、顔も合わせずらかったので、わざと気付かないふりをした。
“でも美玲ちゃんが、この教室に来たのは優樹君に会いに来るためなんだ。それ以外考えられない”
こんな事を思うと胸が締め付けられる位苦しくて、その場に座りこんでしまいそうになった。
でも少し様子を見ていると美玲ちゃんはどうやら優樹君に会いに来たわけじゃなさそうだった。
それが証拠に美玲ちゃんの目の前には、たくさんの女子に囲まれた優樹君がいたのに美玲ちゃんは声を掛けようともしなかった。
美玲ちゃんは私のクラスの女子と話してた。
話がまとまったのか、その子は「分かった」といって、こちらに向かって歩いてきた。
「菊地さん、佐々木さんが話があるって呼んでるよ」
その子は私と美玲ちゃんを交互に見ながら話してる。
「えっ!?あっうん!」
私はそう言って美玲ちゃんの所に向かう。
…美玲ちゃんが会いに来たのは優樹君じゃなかった…
…私だった…
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