第14話
“やっぱり佐々木さんは相手によって全く態度が違うなぁ…”って思った;
私は、それから少しの間、注意されてから美術室をあとにしようと美術室のドアを開けた。
「―――あっ!」
「美穂ちゃん♪」
「蘭ちゃん!」
そうだ今日は、蘭ちゃんと一緒に帰る約束してたんだ!
「ごめんね?今日うちらのグループだけ急に居残りとか言われて…でも美穂ちゃんが、まだ居てよかった!…もしかして待っててくれた…?」
「ううん大丈夫!私も居残りで今、終わった所だから!」
「なんだ~そっかぁーよかったー」
「…ちょっと邪魔なんだけど」
美術室のドアの前で立ち話をしてた私達は、誰かに声をかけられる。
「…通れないんだけど…」
蘭ちゃんは驚いてるみたいで大きく目を見開いてる。
そして、やっと状況を把握したみたいで佐々木さんを指差して大声をあげる。
「―――佐々木 美玲―――!?何で!?どうして!?どうして、この女がいるの―――!?…まさか美穂ちゃん、この女と居残りだったの―――!?」
「誤解しないで!私はこの子が私の似顔絵を書くのが遅かったから残されただけなの!私なんて似顔絵書き終わるの、ずば抜けて早かったんだから!この子が居なかったら私、みんなより、ずば抜けて早く帰れるはずだったんだから!」
「―――うそ―――!!ってか美穂ちゃん、この女に何かされなかった!?」
私は別に何かされた訳ではないのでニッコリ笑って
「何もされてないよ」
と答えた。
「…そう?ならいいんだけど…この女に何かされたら遠慮せずに言ってね!私が懲らしめてやるから!」
「うっうん…」
そう答えながらも私は佐々木さんが蘭ちゃんの失礼な言葉で気分を悪くしてないかハラハラした。
でも佐々木さんは平然として言った。
「人、指差すのやめて。後“佐々木 美玲”ってフルネームで呼んだり“この女”とか呼ぶのもやめて。“美玲”でいいから」
「…へ!?“美玲”って呼んでいいの!?」
蘭ちゃんはキョトンとして聞いた。
…でも佐々木さんは…
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