第8話

うそをついたら地獄に落ちるって本当かな…?





本当だとしたら私は、地獄に落ちるんだね…





優樹君は、亡くなったら天国と地獄のどちらに行くのかな…?





きっと優樹君は、すごくいい人だから天国に行くんだろうな…





そしたら優樹君とも、そこでお別れだな…





もっとも、そこまで優樹君と近い存在にその時の私がいるかいないかが問題だけど…





その時になったら優樹君と私は、すごく…すごく…今なんかよりも、もっと…もっと遠い存在になっててて優樹君は、私のことなんて忘れてしまってるかもしれない…





ううんきっとそうだ…





地獄に落ちた人は、もう2度と生まれ変わることは、出来ないって聞いたことがある。





それが本当なら優樹君は、生まれ変われても私は、生まれ変われないから生まれ変わって会うことさえ無理だね…





でも…それでも





それでも…





それでも、あのコに妬いてしまうほど…





あのコをうらやましく思ってしまうほど…





私にとって、あのコは、優樹君の周りにいる女のコとは違ったんだ…





そんな私とあのコとの出会いは、些細なものだった







あの日―――…





「みーほーちゃんっ 一緒に帰ろー。」




帰り蘭ちゃんに誘われた。




「あっ…うん!」




そんな時突然、廊下を全力疾走してきた女のコがいた。





そのコは、思い切り美穂にぶつかってくる。





―――ドーン―――…





2人して重い鞄を下げたまま床に転ぶ。





「うっ…痛っ…」


「いったぁーい!」





蘭ちゃんは、そんな私を見て慌てて言う。



「美穂ちゃん!大丈夫!?」




「うっ、うん…」


美穂は、そう言いながらそのコを見る。





でも、そのコを見て美穂は驚いた。


そのコは大きくてきれいな目に長いまつげ、真っ白な白い肌に大人っぽく、セクシーなピンク色の唇。

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