第3話

でも、どんなに怒られても、やりたい事をしようとする蘭子に美穂は、昔から、あこがれてる部分があった。



そんな蘭子は、学校もいつもギリギリ…間に合わない事も、よくある位だった。


だから美穂は、驚いた。





でも蘭ちゃんだけじゃないんだ…



幼稚園が同じだった人は…





その時だった。


「おはよ~。」

爽やかな挨拶をして1人の男子が教室に入ってくる。


髪は黒髪、制服もちょっとネクタイをゆるめただけという正当派な爽やかな感じの男子で顔は、結構イケメンだった。



蘭ちゃんは、すぐにその男子の所に走っていって挨拶する。



「おはよ~優樹。」

「お~おはよ~蘭。」


続けて優樹君も返す。



私は、離れた所で2人をじっとみてた。





「お~優樹、おはよ~。」





「あっ優樹、おはよう。」





「あー優樹君おはよ~。」





「おはよ~優樹君。」





クラスの子達がいっせいに優樹君に挨拶する。





かっこよくて、優しく、頭がよく、運動神経がよくて頼れる爽やかな印象の優樹君は、男女問わず好かれるのはもちろん、大人、子供問わずに好かれる。





私が好きになったのは、そんな人だったんだ…





私が昔から大好きだった人は、私とは、全く正反対で住む世界が違う人だったんだ…




「美穂ちゃんも、こっちおいでよー。」



みればクラスの子達は、教室のドアの所に固まり来たばかりで、まだ鞄も置いてない優樹君をまだ囲んで話してる。



美穂を呼んだのは、蘭子だった。



「あっうん―――…」



私は、小走りで、そっちへ行った。



それに気付いた優樹君は、爽やかな笑顔で挨拶する。



「おはよっ菊地さん!」



「あっおっおはよう…青山君…」





それから私は、みんなの輪に混じっては、いたものの話には、参加せず私の頭の中では、優樹君の爽やかな笑顔と挨拶が何度も何度もリピートされ続けていた…





幼稚園位の頃は、お互い「美穂ちゃん」「優樹君」って名前で呼び合ってて…



蘭ちゃんも混ざって3人でいつも遊んでた。

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