10.周りの反応はどうなの?

第10話

「あっ…いいっ…」

愛おしい力強い腕の中。サンの汗が落ちて来て

抱き合ってるって分かる。

「サン…愛してる」

「リーネ」

いつもは恥ずかしくって言えない言葉も抱き合っていれば言葉がスルスル出てくるから不思議。

サンの両頬に触れたく手を伸ばして目を閉じて

いたから開けると天井が見えて現実に引き戻される。

「!!」

まだサンと抱き合ってもいないのにサンとの抱き合う想像力逞しい自分に恥ずかしくなって両手で慌てて顔を隠す。

「……」

横をチラッと見るとサンが居なくてホッとした。こんな姿見せられないから。

夜は確かにいたけど朝起きると居なくなっているから討伐に行ってしまったと思いながらベットから降りる。

「サンが恋しい……」

鏡の前に座ると首筋に跡がついているからまた真っ赤になる。

「サン…もおっ…」

跡を見つけて嬉しくなる自分と怒る自分のせめぎ合いがあるけども結局は嬉しい自分が勝つ。

〔5日間、休みだろ?俺にその時間を頂戴〕

〔その時間だけ?〕

「!!」

我ながらすごい事を言ってしまったと今更だけど気づく。

「ふぁぁ〜」

顔がプシューと音が立つようにまたまた真っ赤になっていく自分を自覚する。

「でも、サンと結婚したいのは本音よ。うん」

ソワソワと何故か落ち着きがなくなってしまった自分に「落ち着け〜落ち着け〜」と胸に手を置いたけどドキドキずっと鳴っていてお母様にバレないように落ち着いてから一階に降りてお母様に挨拶したのに速攻でバレました。お母様強しです。


「リーネ、おはよう」

「フィーネル、ヨーク、おはよう」

ヨークは、フィーネルが剣を使えて護ってくれた姿に惚れたと言っていて自分もフィーネルを護れる様に強くなるとサンに今でも教えて貰っていて軍医にもなるからそれも勉強中だと言っていた。

「じゃあね、ヨーク」

「後でな」

お互いの頬にキスを交わして別々の教室に向かう。

「淋しくなっちゃたわね」

「うん。でも、夢に向かって頑張ってほしいから応援するわ」

「そうだね」

フィーネルと笑い合いながら教室に向かう。

(私は、卒業したら何をしたいのだろうか…)

卒業が間近に控えていて自分の夢に向かって歩いているヨークがキラキラ輝いて見えた。

「ねぇ、フィーネルは何になるの?」

「私?ヨークの奥さんだけど剣術も習ってるからとりあえずは周りを守れる人かな」

フィーネルもキラキラして輝いていた。

「………」

(マズイ!!私、何もない。)

ふと、気付いてしまった。

「リーネは、サンロシスト様の奥さんでしょう?」

「そうね…」

「でも、領地の奥さんに騎士副団長の奥さんだか

あっちこっちで大変だねー…」

「!!」

フィーネルに言われて気づいた。そうだ!!

サンは領主の息子で時期当主。そして騎士副団長の座位に着いていて私はその奥さんになる。

「フィーネル、ごめん!!授業、休むわ」

「えっ?リーネ!?」

フィーネルに断って次の授業の準備を持っていたのを持って図書館に走った。そこなら騎士の事、領主の事が勉強出来ると思ったからだ。

「えーっ…と……」

領主に関する本、騎士に関する本を探して手に

持てるだけ持ってテーブルにドサッと置いた。

「よし、騎士から勉強しよう」

騎士が詳しく書いてある本を読むけど難しくって何が何だか分からないけどサンの為だと思って読み進める。

「んっ〜〜」

背伸びをして視界に映るのは愛おしい男性と目が合いました。

「……んっ?サンっ!!?」

図書館なのに大きな声を出してしまったけど人がほとんどいなかったからセーフだと思ったけどその前にどうしてサンが居るのかそっちが不思議だった。

「リーネ、勉強熱心はいいけど、義母さんが心配してるぞ」

「えっ??」

外を見たら真っ暗で気付かずに、図書館も閉館の時刻に近かった。

「ごめんなさい。急いで帰る支度するわ」

「ゆっくりで良いからな」

「うん」

サンが忙しいのにわざわざ探してくれたの?と

ウキウキと嬉しくなった。

「サン、ごめんなさい。忙しい所…」

「いや。お前が居てくれればそれで良い」

「うん…」

サンに会えてウキウキしちやったけど本当はサンに迷惑かけているのよね?それだと恋人失格よね?迷惑かけない恋人に…彼女に!と

ガッツポーズをしたのをサンが見ていて、

「また考え込んでる…」

とボソッと言ったのを聞いてなかった。

「俺は、送れないからこれで帰れよ」

「走って帰るから」と言おうとしたのにメチャ

サンに睨まれたから我が身可愛いので頷きさせて頂きました。

「じゃあな。リーネ」

「うん。ありがとう。サン」

サンが手の甲にキスを落としてくれて馬車の扉が閉まる。

「ふぅー…」

お母様に心配かけてしまったから明日からちゃんと言わないと意気込んで帰ったら案の定メチャ怒られました。

サンは私より先に帰っていたらしく3人で夕飯を取ろうとしていたらしく失敗したと思ったけどそんな事言ってられない!!と燃えてしまった。

「よしっ!!続きよっ!!」

お風呂に入ってサッパリして部屋に行き机に向かって続きの勉強をする。

「ゔっーーん“」

やはり分からないけどサンの為に。

サンにちゃんと、出来る女だなって思ってもらう為に頑張る様に開く。

「ーったく。何をしてるんだか…」

サンが休憩の時に私達の部屋に来て机の上で寝てしまってる私を抱き上げてベットに寝かす。

「俺はそこまで求めてないぞ。リーネ。

とりあえず無理はするなよ」

ベットに入れてくれ布団をかけおでこにキスを落としてくれて髪の毛を撫でて去っていたなんて夢の中にいた私には知らないサンの行動。

サンにバレてるなんて知る由もなかった。

まさか、これで喧嘩するなんて思いも寄らなかったけども。

「うー…んっ…」

起きるとベットの上に居て寝ていたからいつの間ベットに行ったんだろうと思った。机の上を見たら開いたままであって自分が寝落ちしたのが分かったからサンかな?って思ったけどサンはここ最近忙しいからそんな事ねっ…って思った。

「ふぁぁぁー」

「おおきなあくびね」

「あっ、ごめん」

「夜ふかし?サンロシスト様、今忙しいのに…」

「違うわよ。勉強してるのよ!!」

「えっ?またなんで??」

「領主の妻として、騎士副団長の妻としてやる事したいじゃない」

「………」

フィーネルがあっけらかんとした。

「だから今、勉強中なのよ」

「まだ妻でもなんでもないし、領主の妻って次期そうかもしれないけど、ション様が次期にならないかしら?サンロシスト様は騎士副団長兼任はキツくない?」

「ション様の事、忘れていたわ」

「お姉さま!!僕の事忘れるなんて酷いです」

「ション様!!ごめんなさい」

ション…サンロシストの義弟。

「お兄様には騎士の方を精一杯目指して貰って僕が次期当主になるのです」

「ション様なら立派な領主様になれるわ。だから私!ション様の為にも頑張るわ!!」

「「えっ?!」」

フィーネルとション様がビックリした声を出したのを気付かなかった。

「フィーネル!!サンロシスト様はそこまで求めてないと思うわよっっ」

「そうですよ。お兄様はそのままのお姉さまが好きなんですっっ」

「2人とも大丈夫よ!!サンに恥じない女になってやるんだからー!!」

燃える魂で頑張ります!!と意気込んでいた。

「リーネ、ダメだわ…。ション様、サンロシスト様にご報告お願いします」

「……報告しておきます。いつものお姉さまでよいのに」

フィーネルとション様がコショコショと話している時も意気込んでいた。


「リーネ、そんなに頑張らなくていいんだぞ?」

「何を?」

夜、サンが日中の仕事らしく部屋に居てくれる事になった。

「その内に父と義母とションとリーネの義母と顔合わせがあるだろう。その時に考えればよいんだ」

「サン、なんの事?」

サンがマントを取りながら椅子に置いてベットの端に座りながらそう言ってきたから何の事か分からなかった。

「リーネ」

ポンポンッと「横においで」とベットを叩くから素直に座る。

「可愛いリーネの顔にクマが出来てるだろう?

ちゃんと寝てない証拠だ」

「これは、勉強してる…から…」

「何でだ?」

「何でって…」

言葉に詰まる。サンの為に領主の仕事、騎士としてどういう仕事か分かってなかった無知の自分はそのまま無知で居たくなかった。

「勉強は、勉強よ!!」

「ったく、頑固な彼女だな?その内に頑固な奥さんになるのか?」

私の顔を覗き込みながら言うサンにボッと顔が真っ赤になった。

「〜〜っ。それ意地悪」

「意地悪してるのはリーネだろ?言わないから彼女と奥さんって両方伝えているんだ」

サンにそんな事言われたら言うしか…絶対言わない!!と心に誓ったはずよ!リーネと自分を叱咤した。

「言わないわ」

プイッとそっぽ向いた。サンはグイッと自分の方に向けサンと目かち合う。

「言えないのか?言えない事してるのか?」

「言わない」

私は自分で思うより凄く頑固者だと思う。でも、譲れないものは譲れない。サンの為なんかって口が裂けても恥ずかしかくって言えない。

「そうか。俺は今日は帰るよ」

「サンっ!?」

「言えない事してるんだろ?だったら俺はいらない存在だろ?」

「違っ…!!サン!!」

立ち上がってマントを持って部屋を出て行った。

「サン!!」

部屋に1人になってしまった。机の上に置いてある騎士の本と領主の本を見て涙が流れた。

「どう…して…」

頑固者の私が悪いと思ってる。でも、サンをいらないなんて思ってもいないから急いでベットから立ち上がって扉を開けたらきっとサンが居てくれる…そう思って開けたのに、サンは居なかった。

「私が…悪いって…分かってるけど、言えないものは言えないのよ」

5日間、学校休みまで残り1週間だった。


「サンロシスト様は?」

「サンは、今討伐に向かっております」

謝りたくて、誤解だと解きたくて騎士の舎に来たけども居なかった。

「それより、可愛いねぇー。サンロシスト騎士副団長より俺と遊ばない?」

「えっ??」

手首を掴まれてグイッと腕の中に入る。

「あのっ…やめて下さい…」

サンの腕の中じゃない…恐怖がまた襲ってくる。

「あれっー?リーネちゃん??」

「カルト様っっ」

見知った顔を見て私はホッと安心して無理矢理腕の中に居た騎士は真っ青な顔をしていた。

「サンなら討伐に出かけてるよー」

「カルト様…この女性は?」

「あぁっ…覚えていた方が良いね。サンの彼女後に婚約者になるんだよー」

「!!」

その場に居た騎士の男の人が更に顔を真っ青にした。

「俺が後はするから下りな」

「はいっ」

一礼をして下がる。

「サンロシスト様が留守なら私は帰ります」

「もう、討伐から帰って来るよ?」

「いいえ。その後報告書とかあるでしょう。忙しい御身なのに邪魔は出来ませんわ。カルト様。

また」

カルト様に礼を、して踵を返す。

その後も何度も何度も足を運んだがサンロシストには会えなかった。

「……」

夜も夜中まで起きていようと頑張っても途中で寝てしまい起きても布団は冷たいまま。

「サン…恋しい」

起きて涙を流した日がどれだけ続いたか分からない。

「フィーネル、ここはこうか?」

「うん。そうよ」

フィーネルとヨークの仲睦まじい姿を見るのがこんなに辛いものだと思わなかった。

こんなに心臓がギュッってされるとは思わなかった。

「サン……」

「リーネ、ごめんね」

「あっ、大丈夫よ」

慌てて顔を上げたらフィーネルがギュッと抱きついてきた。

「フィーネル??どうかしたの?」

「それはこっちの台詞よ!!どうしたの?リーネ」

そう言われて初めて気づいた。自分が泣いていた事に。ここまで追い詰められていた事も。

「サンロシスト様は大丈夫よ」

「うん…。でも逢えないのは淋しい…」

淋しい。淋しいの。逢えないのが。会いたいの。

「5日間、2人で過ごすんでしょ?」

「それも…どうかな?無理なんじゃないの?」

明日から5日間学校が休み。計画も何もしてない。

「私に愛想尽きちゃったんだと思うよ…」

「それは俺の方じゃないのか?」

「えっ?」

フィーネルの肩に頭を置いていて喋っていたから周りを見てなかったけど耳から聞こえる聞き覚えのある愛おしい声。

「えっ?サッ…」

慌てて頭を上げてキョロキョロと見回したら視界に愛おしい男性が映ったからフィーネルの腕から抜けて愛おしい大好きな男性の元に駆け寄った。

「サン!!」

「リーネ」

夢じゃないと感じたくて正夢だと信じたくて愛おしい男性の胸の中に入り背中に手をおずおずと回すと夢じゃなく心臓が規則正しく鳴っている事が嬉しい。

「サンッ!!サン!」

「リーネ、リーネ」

サンも私をギュッと抱きしめてくれて夢じゃないと実感させてくれた。

「お熱い2人ですねー。ヨーク」

「極甘すぎて周り溶けちまうよ」

「!!」

サンが視界に映って嬉しすぎて抱きついちゃったけど私、今の今までフィーネルの腕の中に居てヨークも居たのをスポーンっとお空の彼方へ投げておりましたよっっ。

「えっー…と見ないで。恥ずかしい」

「愛おしい男性の腕の中に帰りたかったんだからいいんじゃないの?」

「………」

わぁっー!!何も言い返せない。

腕の中に帰りたかったのは本当の事過ぎて…。

「じゃあ、私たちは帰るわ」

「そうだな。フィーネル、送る」

「ありがとう」

フィーネル達はいそいそと帰る支度をしたから私も帰る支度をした。途中、フィーネルに呼ばれて手を止める。

「リーネ」

「はい?」

〈頑張ってね!抱き合うの。痛いから〉

〈!!〉

フィーネルに応援されてしまってそして「痛い」の情報はいらなかったなぁーと2人を見たら手を繋いで「では〜5日後にねー」と早々と帰った。

「リーネ」

「はいっ?」

名を呼ばれてビクッとしてしまい声が裏返った。

「あはは。警戒しなくたって何もしないよ」

サンは笑って手を差し出したから「えっ?」と傷付いた顔をしたんだろうか。サンがもう片方の手で顔を覆う。

「だからなんで誘う顔すんだ」

「そんな顔、してないわよ」

「してるわ。今!!ここで襲われたくないだろ?」

「!!ここはいやで……す……」

キュッと隊服を掴むとサンがグイッと私を抱きしめてきて急激にキスを落とした。

「んっ…」

「だから誘うなって!!」

「だから誘ってないって!」

これが、私たち。

私たちの愛情たっぷりのお互いの言い合いっこなのかしらね。

「ふふっ」

「また。これかーー」

ふふっと笑っただけなのにぶつぶつと顔を覆った。本当に何かしらね?と首を傾げてそれを見て

「俺に対して挑発?挑発なの?」

と前を押さえたから「もぉ、やめて」と怒りましたけどね。

「そうだ。5日間は俺の家に来てもらうからな」

「へっ?」

まぁ、良いけど何で?どうして?と疑問があがってしまったけどすぐに答えをくれた。

「あの時、領主の仕事と騎士の仕事覚えたいんだろ?」

「うん!覚えたい」

「やっぱりな…」

「!!」

誘導尋問されちゃいまして簡単に口を割らされました。

「俺は、ションに領主を譲るし、騎士の方に専念する」

サンが私の方を見て膝まつく。

「俺、サンロシスト・スゥーカはトゥリーネ・

ロータを愛する事を誓います」

「……サン」

これは、婚約になる前の儀式で男性は膝まついて手を差し伸べて女性の返答を待つ。

「リーネ、返事は?」

はいと言ったらこの人はずっと私のもの?

「リーネ、返事」

せっかちなサンに返事を「はい」と言うだけで私はサンのものになる。

サンは私の騎士になり旦那様になる。

「リーネ」

「まだこれだけじゃ足りないんじゃないの?」

「ったくこの彼女=奥さんは…」

ここで天邪鬼の私が出てきてしまって可愛くない事を言ってしまう。

ボーンボーンボーンと遠くから鐘の音が鳴ったから日付が変わったのだろう。

「もうこんな時間なの?」

「素直になれない彼女=奥さんにはこれか?」

「!!」

「19歳、おめでとう。彼女&奥さん」

「!!いつの間に??」

サンが渡して来たのは毎年毎年誕生日に貰っていた花束。今年は19本。

「サン!!」

涙が出て上手く喋れるか分からない。

でも、私だってちゃんと応えたい。

「私、トゥリーネ・ロータは…ひっく」

頑張って!!私と叱咤する。

「サンロシスト・スゥーカ様をお慕いしております……。この身、貴方に捧げます……」

泣いてちゃんと言えなかったと思う。

ぐちゃぐちゃになったと思うけどちゃんと自分の気持ちは伝えたかったの。

ちゃんとお慕いしてますって…それを汲み取ってくれるサンは私をまた胸の中に入れた。

「正式に婚約者だからな。リーネは誰にも渡さないよ」

「あらっ?私だって渡さないわよ?」

真っ赤になってしまったからフンッとそっぽを向いて伝える。

「本当、可愛い婚約者だな」

ははっと笑ったから何だか悔しくなってグイッと引っ張ってキスをした。

「んっ…」

「!!」

サンの目がまん丸くしてビックリしていたから

ドヤ顔で私だってやる時はするんだからね!と態度で示したら彼の方が一枚も二枚も上手でした。


「わぁー」

5日間、サンロシストの所へ泊まると言っていたのでそのままサンの部屋になんだけどいつの間にか私の荷物がサンの部屋にあってここは2人の部屋に改造したから他のみんなとは離れている場所になっていた。

「サン、私の荷物いつの間に?」

「あぁ。リーネと何日か会えなかった時とリーネが学校行っていた時」

「そう……」

なんか複雑。一緒に選びたかったと思ったけど似たり寄ったりの私好みの服がアッチの家にもコッチの家のクローゼットにも入っているからサンが買い足しているんだろうなぁー…と思った。

「風呂入って来いよ」

「あっ…うん」

こんな遅い時間にお風呂入るってドキドキする。

湯浴みは丁度良い湯加減で眠たくなりそうになる。侍女達がいそいそと私の身支度をしてくれ終わってベットに戻ったらサンが、居なかったからベットに潜り込んだ。

「わぁー、フワフワ」

布団がフッワフッワで軽くって初めの感触に興奮しちゃった。

「サラサラで気持ちいいーー!!」

布団を堪能していたらははっと腕を組んで壁に寄りかかってコッチを見ていた男性が目に入った。

「お気に召しましたか?婚約者殿」

「うん。フッワフッワのサラッサラッで気持ちいいの」

笑って歩いてきてベットサイドに座って私の頬を撫でる。

「気に入ってくれて良かったよ」

「うん…ってちゃんと拭いてこないと風邪引く!!」

ポタポタと髪の毛が濡れていたからサンの肩に置いてタオルに気付いてベットから這い出して

サンの髪の毛を拭こうとしたら手を掴まれた。

「いいっ…どうせ濡れる」

「……っ。それでも…」

ドキドキと心臓が高鳴っている。

「リーネが濡れるか…でも濡れるからいっか」

「サン!!変な言い方しないで」

「俺の髪の毛で濡れるだろ?違う?」

「もおっ〜〜!!」

意地悪な言い方してきたから手を離して布団に入ろうとしたらグイッと引っ張られて胸の中に入った。サンの胸の素肌が直に触れてドキドキする。

「サン、意地悪するなら…」

「リーネ、愛してるよ」

「!!」

唐突に始まるサンの愛してる攻撃は心臓に悪い。

「〜〜っ」

サンの顔を見たら顔が近づき目を瞑り唇の上で「愛してる」と囁かれてキスを受け入れると同時に舌も入ってきて舌も受け入れる。

「んっ…」

「リッ…」

息があがって来てサンの背中に手を回して抱き締めるとサンの手が私の胸に触れる。

「んっ…ふっ…」

胸の輪郭を優しく触り揉んでいき途中でやめて

私をゆっくりベットに寝かすとサンが私の上に

乗る重みに安心する。

「リーネ、愛してるよ」

「サンッ…」

再びキスをして私の夜着を脱がしていくサンに私もサンの素肌を触りたく着ているローブにキスで応えながらサンのも脱がす。

「サン…」

「リーネ、リーネ」

サンの逞しい身体にドキドキしてどれだけ欲してるのってハッとしてしまって顔が熱くなる。

「サンッ…ダメッ…」

「聞かない」

サンが優しく胸をこねくり回して舐めて弄るから体がビクッと震える。

「サンっ…」

「可愛いリーネ」

胸を弄りながらお腹にキスをする。

「リーネ、可愛い」

「いやっ。そこはっダメだってば」

溢れているのが分かるから顔を両手で覆うのに

サンはお構いなしにゆっくり指を入れる。

「ダメじゃない」

「んっ…」

ギチギチと異物が入っているせいか身体が強張る。

「ふっ…」

「リーネ、愛してるよ」

サンの口が秘壺に近づいて私を気持ちよくしてくれる。

「ふっ…」

「リーネ、リーネ」

「あっ」

ピリピリと体に何かが走りサンがもう一本指を秘壺に入れ込むと更に身体が強張る。

「怖いッ…サンッ…いやっ…」

「リーネ、大丈夫だからっ」

サンが指を前後に動かしているのが何とも言えない感覚でサンの肩に必死にしがみつく。

「サン、サン」

「リーネ、愛してるよ」

サンが指をそのまま動かしながらキスをしながら指が更に早く動く。

「サンッ…あっ…いっ…」

「リーネ、リーネ」

指が抜けて秘所から蜜が垂れている感覚が分かりサンの重みが乗っかる。

「リーネ、愛してるよ」

私の片足を持って秘壺の所にサンの身体に合った逞しいのがノックする様にギチッと入り込む。

「いっ…」

サンの身体にしがみつき、爪の跡がサンの身体につく。

「リーネ、リーネごめんな」

「痛っ…!!」

凄く痛い思いをしながら受け入れなきゃいけないのが理不尽すぎる!!と思いながらも愛おしい男性と一つになれる嬉しさで頑張ろうと決めるけども。

「痛タタっ…バカッーー」

「リーネ、もう少しだから」

「痛いっ!!サン!!サン。いっその事無理矢理挿れてー!!」

「リーネ、ごめんな」

「ヒッ!!」

秘壺から蜜じゃないのが垂れた気がした。

「奥、入ったよ。ありがとう」

「なんか…あっ…」

「リーネ、ありがとう。愛してるよ」

汗が出てきていて熱い。痛い!!でも…

「あっ…」

「リーネ、大丈夫か?」

「痛くってそれどころじゃないけども嬉しい」

サンが涙を唇で掬い取ってくれる。

「あっ…動いちゃいやっ…」

「リーネ、そんな締め付けるなって」

「そんな…事…あっ…」

馴染んできたのかサンのが愛おしくなってきた。変な感じは変わらないけども。

「あっ…サンッ…好き…好きよ」

「俺もだよ…リーネ」

サンがゆっくりだけど動いていく。

「あっ…んっ…サンっ…サン」

「ダメだ、リーネ、愛してるよ」

「んっ…」

サンの熱いのが私の奥深く深く入り込む。

「リーネ、愛してるよ」

「サン、私も…って恥ずかしい」

なんでこう言う時に理性って戻ってくるの!

「リーネ、もう一回したい」

「サンっ」

秘壺の中にそのまま入っているサンのが大きくなり始めた。

「んっ…なんで?」

「何回でも愛しあいたい」

「サン、ちよっと休憩したい」

「ダーメ」

初めてを狂ってる程愛おしい男性に渡せたのは

嬉しいけど何回もするって体力が…。

「あっ…」

「リーネ、リーネ愛してるよ」

「〜〜っ」

愛してるで絆されちゃう私にも責任あるよね?

私の体力もたないの分かってるよね?

結局、ノンストップで何回もイカされました。

朝、目覚めて素肌のままサンの腕の中で目覚めて

おはようの挨拶をしたらそのまま朝方も襲われました。

「シーツに!!」

「これ、興奮するわっー」

「いやだぁぁーー!」

と付いたままのシーツの上は嫌だと言ったのにそのまま。

ベットから降りて2人で湯浴みに行ってレッツゴーな感じで更に追加。

「もぉ、ダメだってば」

「リーネ、ダメ。俺を鎮めて」

何十年も待たせた私が悪いの?これ私が悪い?

な感じで結局、その日一日中離してくれなかった。

「サン、もうムっ…あんっ」

「可愛い声だからダメ。俺を鎮めて。ドロドロのグチャグチャになるまで溶け合おう」

「んっ…あっ…んくぅ」

「リーネ、可愛い。俺のリーネ。孕むまでしようか」

「ダメだって。」

サンが私のお腹に触って首元で囁く。

「なら、俺と一つになって俺の腕から逃れられないように」

「ああっ…んっ…」

激しく私を攻め立てる。何も考えられなくなる。サンの腕の中に落ちていく。

もう、とっくにサンのモノなんだけどね。

「リーネ、もう離さないからね」

「離さないで」

キスをして唾を入れてきたから飲み込んだ。

美味しくはないけどサンのモノが身体に入った。

「サン、大好きよ」

「俺もだよ。リーネ」

耳元で内緒話する様に囁いたらサンもしてくれた。

サンの為ならなんだってガンバちゃうからね!


やったー!!婚約者!!

私、サンロシスト・スゥーカ婚約者です!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る